「妖精のガイコツ」が発見される? 生物学者が残した“異形の標本”の正体とは?
妖精や狼男、エイリアンなどは現実世界に存在せず、ファンタジー小説やゲームの世界のものだと信じられている。しかし、それらの骸骨がロンドンの古い家屋の地下から遂に発見された。2016年5月29日、いくつかの妖精の骸骨がニュースサイト「Mirror」に公開され、世界中で話題を呼んでいる。
■ネズミほどの大きさの妖精の骸骨の標本
写真に写っているのは、人間の骸骨の背中に薄い羽根が生えたもの。コインと比較されていることから、少し大きなネズミほどの大きさであることがわかる。肉は腐敗してなくなってしまったようだが骨はほぼ残っており、人体模型の骸骨そのものといった感じだ。白くて薄い和紙のような羽根も、まるで大切に保存された蝶の標本のようにしっかりと形を残している。
写真は何種類かの骸骨を写しており、体を曲げているもの、仰向けになり釘でディスプレイボードに羽根を打ち付けられているもの、他の骸骨の半分ほどしかない小さなものなどがある。
このまるで妖精のような骸骨は、19世紀の富豪で生物学者であったトーマス・テオドール・マーリンのコレクションと言われており、妖精の他にも、狼男やエイリアンの骨格と見られるものがマーリンの大邸宅の地下には所蔵されている。さらに地下からは、ジャーの中に保存された人間の心臓や他の臓器、また切り裂きジャックの犠牲者キャサリンとエリザベス・ストライドの特徴が描かれたスケッチなどが収集された。
■トーマス・テオドール・マーリンとは…
1960年に、マーリンがかつて所有していた大邸宅は、新しい住居を立てるために取り壊しとなった。その際に、家の地下から建設業者が数千にも上る小さな木箱を発見したという。その中に入っていたのがこれらの不思議なコレクションだ。不思議なのは発掘された木箱の中身だけではない。「マーリン博物館」のホームページに書かれているプロフィールによると、マーリンは1782年に北イングランドで生まれ、逝去したのは1942年。彼はなんと160年間にも亘り生きていたことになる。
実は、これらの骸骨とマーリンの話は、全てアレックスCFというアーティストが作った創作話。「マーリン博物館」では、いつでもアレックスの作品を見ることができる。
ニュースを見た人からは「実際に本物が見つかったなら、大英博物館はそれらの標本のために全てのものを献上しただろう」といった発言のほか、「偽物だとしてもかっこいいな!」「すごい欲しいわこれ」などの声が上がっている。
ジョークにしては手の込んだことをしているため、「マーリンのコレクションを偽物と混ぜて、アレックスという架空のアーティストの作品ということにしたのだろう…」との声も聞かれるが、果たして真相は…。
(文=北原大悟)
参考:「Mirror」ほか
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2024.10.02 20:00心霊「妖精のガイコツ」が発見される? 生物学者が残した“異形の標本”の正体とは?のページです。エイリアン、妖精、狼男、北原大悟、アレックスCF、トーマス・テオドール・マーリンなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで