パチモノ大国・中国ではエナジードリンクまでパクリが横行?だけど意外に効きそうかも…

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 日本ではながらくエナジードリンクがブームとなっている。これはお隣の中国でも同じようだ。

 中国でもっともポピュラーなエナジードリンクといえば、世界的にも有名なレッドブルになる。だが、中国のレッドブルはひと味違う。メタリックに輝く金色の缶に、青色で「紅牛」の文字がレイアウトされている。red=紅、bull=牛と、漢字をそのまま当てはめているだけだが、牛の力強さが強調され、なんだか効きそうだ。中国産レッドブルの値段は6元(約102円・一元は17円換算)。缶のコカコーラが3元(約51円)であることを考えるとかなり高級な部類に入る飲み物だろう。また、デザインがそっくりで、虎をあしらった「楽虎(ラーフー)」、名称がストレートすぎる「挑戦者(チャレンジャー)」といったパクリ商品もあるようだ。

 さらに中国にはユニークなエナジードリンクがいくつかあり、その中でもペットボトルの上におちょこが設置されている「東鵬特飲」は、ひときわ異彩を放っている。ちびちびと飲めるので、効果をじっくりと味わえそうだ。値段も3.5元(約60円)と、レッドブルに比べてリーズナブル。この飲み物は、筆者が3年ほど前に、中国南部を旅行した際に出会ったのだが、当時は、香港出身のイケメン俳優・歌手であるニコラス・ツェーの肖像が商品にプリントされており、道端では巨大な看板にも遭遇した。商品名に含まれる「鵬(ほう)」は中国に伝わる伝説の巨大鳥の名称である。なんともスケールのでかい飲み物だ。

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 同じく三年前の中国旅行において広州で出会った「泰牛」のインパクトも強い。600ミリリットルという大きめのペットボトルにたっぷりと黄色いエナジードリンクが詰められていた。値段は7元(約119円)。当初は「レッドブル」のバリエーション商品かと思っていたが、何のことはないタダのパクリ商品である。中国語で「タイ」をあらわす漢字である「泰」を当てはめることで、オリジナル感を出していたのだろう。日本でいえば「オロナミンC」ならぬ「ミンナミンC」に近いネーミングセンスだ。

 エナジードリンクの魅力は「よくわからないけど色々と効きそうな成分が入ってる」という点だろう。まがい物も多い中国文化とエナジードリンクの親和性は案外高いのかもしれない。
(文=平田宏利)

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