両手の移植手術が初成功! 死者から手をもらった男「身体が再びひとつになった気分」=英
その後、主要な腱と筋肉を結合した後に手術用マイクロスコープを使用して、8本の血管の結合を行う。その後主要な3本の神経をつないだ後に残された血管をつなぐ。ここで、血流を回復させた後に、残された腱、筋肉、神経をつないでいくとのことである。
実際今回の手術がいつ行われたかは、ドナーの情報保護の観点から正確な発表は避けられているが、手術は成功に終わっており、すべて順調に推移し少なくとも10日は経過しているとのことである。キング氏の言葉によれば、身体が再びひとつになったような気分であるとのこと。
■手の移植手術を受けた患者の70%以上が仕事に復帰
両手が使えるようになってからキング氏がしたいことは、ビールジョッキを自分の手でつかんで飲むことだそうである。普通に両手が使える人にとっては、たわいのないことかも知れないが、この言葉には「再び自分の手で何でもできる」といううれしい気持ちがにじみ出ているような気がする。
肝臓や心臓などの臓器提供とは異なり、まだまだ四肢の提供は一般的に理解されておらず、臓器提供に合意の意思を示している場合でも、なかなか移植のコーディネイトは難しい現状であるという。臓器の場合、直接遺体から移植した跡は見えないが、遺体の四肢欠損は遺族にとっても、受け入れ難いという感情もあるようである。
しかし、今回の手術を執刀したイギリスの手の移植の第一人者であるケイ教授は、過去に手の移植手術を受けた患者の70%以上が仕事に復帰し、75%の患者が生活のクオリティを取り戻したという結果からも、もっと手の移植について知ってほしいと語り、予定している後2件の移植手術が今年度中に行えることと、待機者リストに並ぶ4人の患者の手術も早くできるようになることを望んでいるとのことである。
(文=高夏五道)
参考:「Daily Mail」、ほか
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2024.10.02 20:00心霊両手の移植手術が初成功! 死者から手をもらった男「身体が再びひとつになった気分」=英のページです。手術、医療、移植、神経、高夏五道、血管などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで