「刑事事件は趣味みたいなもの」 法曹界最強の弁護士が語る“すべてが好転し始めた”キッカケとは?

「刑事事件は趣味みたいなもの」 法曹界最強の弁護士が語るすべてが好転し始めたキッカケとは?の画像1画像は「市川船橋法律事務所」より引用

 その確率わずか0.009%! 刑事事件で3回連続の無罪判決を勝ち取り、法曹界で話題沸騰中の高橋裕樹弁護士へのインタビュー3回目は、現在の裁判制度が抱える問題点や私生活についてじっくり話を聞いた。そこで見えてきたのは、仕事もプライベートも負けることを知らない高橋弁護士の絶好調ぶりだった! (第3回/全3回)

インタビュー第1回3回連続無罪”を勝ち取った“最強弁護士”高橋裕樹「勝負をかけるときは赤パンツ」

インタビュー第2回「市橋を説得したのは僕。無償で弁護した」法曹界で超話題の“最強弁護士”高橋裕樹』


■クロでも見逃されているケースがたくさん!?

――日本の刑事事件における裁判有罪率99.79%という数字は、やはり異常に高いと思うのですが、何か裁判制度に問題点があるのでしょうか? 高橋弁護士はどのようにお考えですか?

高橋裕樹弁護士(以下、高橋)  そもそも日本の裁判の制度というのが、無罪が出ないようなシステムになってるんですよ。検察官が有罪だと確信を持った件しか起訴しない訳ですから、言い換えると検察官がグレー、あるいは無罪だと思った事件は、そもそも起訴されてないんですよ。

「刑事事件は趣味みたいなもの」 法曹界最強の弁護士が語るすべてが好転し始めたキッカケとは?の画像2撮影:編集部

――ということは、99.79%という数字だけ見ると、私たち法律の素人は「冤罪が多いのではないか」と考えてしまうのですが、これは逆に、クロで見逃されているケースが多いということの裏返しかもしれないと!?

高橋  そういうケースは結構あると思いますよ。状況的には犯人が明らかでも、証拠が不十分で、本人が口を割らなければ起訴できないということはありますから。

――高橋さんから見た日本の裁判制度における問題点は、ほかにも何かありますか?

高橋  警察の取り調べって、密室で行われて、基本的に被疑者は誰とも連絡が取れません。警察はだいたい頭の中で描いた図式に当てはめて、本人に喋らせることが多いんですよ。なので、警察官・検察官が作った供述調書は、所詮彼らのフィルターを通して書いた作文と同じなんです。それなら、やっぱり取り調べの様子をすべて録画したほうがいいと思います。現在でも一部は録画されていますが、すべて録画されている訳ではないので、取り調べの時に怒鳴られたり、「あいつはこう言ってるぞ」と騙されたりするケースがいまだにあります。もっとひどいのは、取り調べは何事もなく終わっても、でき上がった調書を見たら被疑者が言っていた内容と全然違うものになっていたことまであります。

――現場ではそんなことまで起きているんですね!

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