気が散って仕方ない生徒を授業に集中させる「魔法の机」とは!? 教室の風景がトンデモないことに!

 教育には、時として思い切った改革も必要なようだ――。


■逆転の発想!? 「デスク・サイクル」とは

 英紙「Daily Mail」(9月19日付)によると、アメリカのノースカロライナ州ローリーで数学教師をしているベサニー・ライベルト先生(28歳)は、日頃から担当するクラスの生徒たちに手を焼いていたという。どのクラスにも授業中ソワソワしっぱなしの生徒が数人いて、勉強に集中できないのだ。当然、他の生徒たちにも影響が出る。よそ見をしたり隣の子を小突いたりはまだマシで、机をバンバン打ち鳴らす、勝手に歩き回るなど、教室内がカオス状態になることもあったと話す。

「身体が鈍ってしまい無気力になっているのかもしれないし、ADD(注意欠陥障害)やADHD(注意欠陥多動性障害)の子どもたちは、じっと集中することそのものが苦手ということもあります」(ライベルト先生)

 頭を抱えていたライベルト先生だったが、ある日とんでもない秘策に打って出た。なんと、子どもたちを授業に集中させるため、自転車ペダルを教室の机に取り付けてしまおうと思い立ったのだ。名付けて「デスク・サイクル」。そのまんま、だ。

気が散って仕方ない生徒を授業に集中させる「魔法の机」とは!? 教室の風景がトンデモないことに!の画像1Daily Mail」の記事より

 実は、ローリーのあるウェイク郡には『4C助成金』という制度があり、市民なら誰でも応募ができることになっている。4つのC、つまりコラボレーション、コミュニティ、クリエイティブ、そしてクリティカル・シンキング(批判的思考法)に関するアイディアを提案し、要件が合えば補助金が交付されるというシステムだ。

「少し前に、ペダル付きデスクについての記事を読んだんですが、すでに導入している小学校もあるんです。それで、これなら私にもできるかもと、思い切って助成金に応募してみました」(ライベルト先生)

 ライベルト先生のアイディアは採用され、この新型デスクは彼女の勤務するマーティン中学校で今年4月から導入された。もちろん、当初は「授業中に自転車こぎなんて、余計に集中力が散漫になるだけでは」と懐疑的な意見もあったそうだが、実際にフタを開けてみたら効果抜群! デスク・サイクルのおかげで、子どもたちの成績はグングンうなぎのぼりだという。また、勉強する態度も真面目になり、時間も守るようになったそうだ。

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