全人類共通の「集合的無意識」は確実に存在する! 「ブーバ/キキ効果」実験で判明

 最新の研究で、普遍的な無意識が存在することが判明、「人類皆兄弟」が科学的な事実であることが証明された!

 科学ジャーナル「Psychological Science」に掲載された論文で、シンガポール南洋理工大学とシンガポール国立大学の研究者らが「ブーバ/キキ効果」が従来考えられていたよりも、さらに深く人間の無意識と関係していることが分かった。米ニュースメディア「UPI」(2月9日付)が伝えている。

 ご存知の読者もいるかもしれないが、本題に入る前に「ブーバ/キキ効果」について簡単に解説しておこう。

「ブーバ/キキ効果」とは、言語音と図形の視覚的印象との連想について一般的に見られる関係をいう。具体的には、丸い曲線とギザギザの直線とからなる2つの図形を被験者に見せ、どちらか一方の名がブーバで、他方の名がキキであるか聞くと、98%ほどの大多数の人は「曲線図形がブーバで、ギザギザ図形がキキだ」と答える、というものだ。

 1989年に心理学者ヴォルフガング・ケーラーが最初に報告して以来、広く知られてきた現象であるが、この度「ブーバ/キキ効果」の実在を完璧に証明する実験が行われた。実験内容は次のようなものだ。

全人類共通の「集合的無意識」は確実に存在する! 「ブーバ/キキ効果」実験で判明の画像1画像は「UPI」より引用

実験1
 イメージの中に文字が浮かびあがるように、被験者の効き目に「丸い曲線のイメージ」と「ギザギザの直線のイメージ」、反対の目に、徐々に浮かび上がる文字「bubu」と「kiki」を見せる。文字とイメージの組み合わせがランダムに表示され、被験者は、文字が認識できた時点でボタンを押す。

 すると、丸い曲線のイメージと「bubu」、ギザギザした直線のイメージと「kiki」が組み合わさった時の方が、文字を短時間で認識できることが判明。

実験2
 しかし、実験1では言語音ではなく文字の形とイメージを結びつけてしまっている可能性がある。そこで実験2では、「bubu」と「kiki」の代わりに、それぞれの音声に対応した意味のない記号を見せ、実験1と同じように認識スピードを検証。結果は実験1と同様、被験者らは、丸い曲線のイメージと「bubu」、ギザギザした直線のイメージと「kiki」の組み合わせの時、より素早く認識した。

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