地球滅亡が確実になった時に人はどう行動するのか? 殺人や暴動よりゾクッとする結果に… オンラインゲーム研究で判明
■世界の終わりの前に人は個人的な人間関係に注目する
「世界が明日終わっても、私は今日もリンゴの木を植える」という格言があるが、地球の終わりに際しても、人間の行動に変化は見られないだろうと予測されてきた。しかしこの研究によると、人々は、訪れることのない未来に見切りをつけ、手遅れになる前に個人的な人間関係をより丁寧に見つめることが示されていた。
もちろん、仮想世界での人間の行動研究には限界がある。しかしそれにもかかわらず、仮想世界は研究者に大きな利点をもたらす。それは、地球滅亡を現実に研究することは不可能だが、ゲームではそれができるからに他ならない。「これは人間の行動を知る上で、本当に素晴らしい研究ツールなのです」と研究者は説明する。
また今回のテストでは含まれなかったが、このゲームにはプレーヤーが運営する裁判所、犯した罪に相当する刑罰、刑務所等の高度な司法システムが含まれている。ブラックバーン氏は次に「ArcheAge」を、刑事司法分野における人間の行動探索に使いたいと考えている。
仮想世界と現実世界で、人間が同じように振る舞うのかどうかは不確かではある。「地球滅亡の日」が近づくと暴動や略奪が起き、無政府状態になるというのが大方の予想であったのだが、この研究によれば人間はもっと賢く、社会的になる可能性が高いらしい。コンピュータゲームには批判もあるが、こういう研究に使用することは非常に面白い試みではないだろうか。次の興味深い研究が待たれる。
(文=三橋ココ)
参考:「Daily Mail」、「New Scientist」、ほか
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