世界最大の吸血ヒルを育てた男・吉田一貴インタビュー! 「1日500ml自分の血を吸われ…」怪しすぎる“育ヒル”事情とは?
――吸われたら金魚は死にますよね?
吉田「そうですね、鯉くらい大きければ死なない可能性もあるでしょうが、金魚は死ぬと思います」
――複雑な生命のやりとりですね……。
吉田「見た目を重視するのであれば、ヒルを熱帯魚用の水槽に入れて魚と一緒に泳がせると、エサ兼用になっていいですね。安いグッピーとかアカヒレを泳がせればいいと思います。月に2回くらいしか食べないので、1カ月に1~2匹死んでいくくらい、いつの間にか死んでいくという感じですね」
――ちなみに、ヒルのエサは1カ月に1回だけでいいのですか?
吉田「はい、エサはそれでも多いくらいなんです。ヒルという生物にとっては、1年に1回でも恐らく死なないレベルなんですね」
――えらい燃費がいい生き物なんですね……。ところでヒルは、なんていう動物の仲間なんでしょうか?
吉田「環形動物です。ミミズとかゴカイの仲間ですね。ヒルは雌雄同体ですから、二匹いれば交尾して卵を産みます。生態としては、けっこうアグレッシブに泳ぎますね。販売しているやつは魚を食べさせていますが、人間の血を与えた方が一度に吸える量が多いので、その分早くサイズが大きくなりますね。野生のヒルだと、やっぱり魚の血がメインなので、あまり大きくならないようです」
――「蠢くもの達」ではどのようなヒルを扱っているんですか?
吉田「40センチにまでなったヒルは、『ネッタイチスイビル』といって、東南アジアに生息している品種ですね。日本の田んぼなんかに生息している『チスイビル』と一応は同じ科なんです。今日持ってきたのは、『チスイビル』、『ネッタイチスイビル』、それとこれがヨーロッパなんかに住んでいる『医療用ヒル』ですね。たとえば凍傷なんかの患者さんで指を切断しないといけないような時にヒルに血を吸わせると、そこの血管が再生されて切断しなくてもいいような状態に回復したりするんですね。他にも目の治療やリュウマチの治療にも使われています」
――治療用のヒルは、ずっと繰り返し使えるのですか?
吉田「いや、『医療用ヒル』は注射針みたいなものなので、一度治療に使ったヒルは廃棄されるんです。注射の回し打ちと一緒で、医療の現場では“感染などの危険があってはいけない”ということですね。治療の際は5~6匹をまとめて患部に付けて、数時間でヒルが満腹になると自然に離れるので、それをアルコールで殺してまた新しいのを使うという感じです」
――そりゃまた非道い扱いですね……。ちなみに、“満腹になるまで”って、どれくらいの時間なんですか?
吉田「たとえば、先ほどお見せした40センチの『ネッタイチスイビル』なんかは、半日くらいはくっついていますね」
――半日!? ずいぶんとまたスローフードですね……。その間の痛みはどうなんですか?
吉田「小さいものだと痛くはないんですが、やっぱり『ネッタイチスイビル』くらいの大きさになると、刺される痛みはありますね」
――そんな状態で12時間ずっと噛まれた状態でいるんですか? 勝手に離れるのを待つって、けっこう不便ですよね。急いで吸血を止めさせる方法はないんですか?
吉田「無理矢理離そうとするとヒルが傷んじゃいますから、ツメでゆっくりと剥がしていくしかないですね」
半日間血を吸われながらも、あくまでもヒル側のコンディションを優先する吉田氏。やはり考えることが違いすぎる。
――吸血で貧血を起こしたりしないんですか?
吉田「やっぱり、40センチの時は多少そういう感じはありましたね。その時はたぶん献血と同じくらい、500ミリリットルとかそれくらいの量を吸われていたんだと思います」
――大きさはどれくらいいくものなのですか?
吉田「チスイビルや医療用のヒルは大きくなって10センチくらい。伸びて15センチとかですね。『ネッタイチスイビル』だけが異様に大きくなる種類なんです」
ちなみに「蠢くもの達」での『ネッタイチスイビル』の販売価格は一番小さいサイズで3万円程度である。取材しておいていうのもなんだが、全然安くない値段なのである。果たして、何がそうまでして彼を惹きつけているのだろうか? このあたりで、ヒルと同じくらい不思議な吉田氏に、ヒルとの“なれそめ”を訊いてみることにした。(次回につづく)
・【全インタビュー記事はコチラ】
・ヒル販売専門店「蠢くもの達」ウェブサイトURL=https://leechs.jimdo.com/
・Twitter@petleechs
命懸けで自らの分身を育てるよろこびを知らないあなたに贈る~
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生物の熱と二酸化炭素と動きを関知してアグレッシブに襲いかかり、吸血=食事ごとに2倍の大きさになるという“謎の生物”=ヒルに愛情を注ぐ“ヒル王子”こと吉田一貴が、興味津々の女生徒たちに《究極の飼育法》を伝授! 40センチにまで育て上げるという驚異の生命力の深淵を徹底解説する、今最も受けたい『ヒルの授業』がここに開講!! 授業後には女性モデルから吸血する世紀の吸血ショーも開演!! この一夜であなたもヒルの虜になること間違いなし、ヒルと過ごす“ひと味違う”夏休みが、あなたをお待ちしております……
【開催日】8月7日(月)19時30分スタート(18時30分開場)
【入場料(飲食代別)】1,800円(前売り)2,300円(当日)
【会場・問い合わせ先】東京・阿佐ヶ谷「ロフトA」tel.03-5929-3445/http://www.loft-prj.co.jp/schedule/lofta/70776
【前売り予約】会場チケット予約かイープラスにて発売中
【出演】ヒル&吉田一貴(ヒル販売専門店「蠢くもの達」店主)
【ゲスト】あう(ぐしゃ人間)ひつじちゃん(メルへアングラドル)白玉あも(閉鎖病棟外出アイドル)いくさばらとれは(昆虫ライター)佐々木孫悟空(虫喰い芸人)
【MC】福田光睦(地下編集者/Modern Freaks Inc. )
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2024.10.02 20:00心霊世界最大の吸血ヒルを育てた男・吉田一貴インタビュー! 「1日500ml自分の血を吸われ…」怪しすぎる“育ヒル”事情とは?のページです。ネッタイチスイビル、ヒル、ヒル専門店、吉田一貴、蠢くもの達などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで