膣のない美女「MRKH症候群」の苦悩 ― 恋人に処女を捧げるため手術を決意し…
英紙「Daily Mail」(8月25日付)によれば、アリゾナ州ギルバートに住むケイリー・モーツさん(22歳)が自分の身体の秘密を知ったのは4年前だという。18歳になっても初潮がないケイリーさんは、念のため婦人科を受診することに……。
■女児5,000人に1人の割合で発生するMRKH症候群
すると、待っていたのは医師からの残酷な宣告だった。超音波の結果、子宮も頸部も膣開口部も無いことが判明したのだ。MRKH症候群(ミュラー管無発生)――出生女児5,000人に1人の割合で発生する原因不明の疾患だった。以来、ケイリーさんは子どもを産み育てるという、女性ならではの幸せを手に入れることができないと絶望し、恋愛、結婚を諦めて生きてきた。
そんな失意のどん底だったケイリーさんに転機が訪れたのは4カ月前。大学卒業間際、バイト先で恋が芽生えたのだ。初めてのボーイフレンドにウキウキしたのもつかの間、付き合いが親密になるにつれ、ある不安がケイリーさんを苦しめるようになったという。
「どうやって伝えればいいのか。私の秘密を知ったら、彼は離れていくかもしれないという恐怖でした」(ケイリー・モーツさん)
だがある日、ケイリーさんが意を決して打ち明けたところ、最初は混乱していた彼だったが、今では強力なサポーターになってくれているという。
「ケイリーから話を聞いた時は、すでに彼女のことを深く愛していました。彼女への気持ちはまったく変わっていません。これからも彼女のそばにいつもいます」(ボーイフレンドのロバート・リマーさん)
現在、2人に性交渉はない。
「ロビーは、セクシャルな関係にそれほどこだわってないわ。なにしろヴァギナが無いから手も足も出ないのね」(ケイリー・モーツさん)
とはいえ、愛する人と結ばれたいという女心に嘘はつけない。あるがままの自分を受け止めてくれるロバートさんを前にケイリーさんはある決断をした。
「そうだ、ヴァギナを作ろう!」
膣開口部の再建手術を行えば、セックスができるようになるという。
■妹の協力で手術費用のファンディングに成功
だが、MRKHは命に関わる疾病でないため、保険会社では再建手術を医療保険適用外の美容整形扱いとなることがわかった。
「この手術について性器の整形とか性転換とか、心無い言葉を投げつける人もいます。そんな類いのものではまったくないのに!」(ケイリー・モーツさん)
しかも手術には15,000ドル(約164万円)かかるため、社会人になったばかりで、いくつもの学費ローンの返済を抱えるケイリーさんには大きな負担となった。
そこで立ち上がったのが妹のアマンダさんだ。彼女はクラウドファンディング「GoFundMe」を通じ、姉ケイリーさんの苦境を呼びかけることに成功。彼女の手術費を工面する目標額を見事達成でき、今秋には人生を変えるであろう大手術をアトランタで受けることとなった。ちなみに、ロバートさんも毎月、自分の給料から50ドルずつ寄付を続けているそうだ。
元々はシャイな性格だが、MRKHの認知度を高めるためならメディア露出も辞さないケイリーさん。
「MRKHに苦しむ女性に『あなたはひとりぼっちじゃない。たとえ、ひとりぼっちと感じたとしても』って伝えたいんです」
そう話す彼女の顔はロバートさんへの愛にあふれ、美しい。
参考:「Daily Mail」、ほか
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