軍事技術の転用で生まれた“身近な製品”を徹底解説! 最新鋭「光学迷彩」を真っ先に導入しそうな日本の会社も?

 SF映画に登場するような本格的なものはまだ当分民生化されないが、大型軽量化した有機ELパネルを用いて、後方の景色をリアルタイムで投影するタイプの簡易光学迷彩は、すでにメルセデス・ベンツがインビジブルカー(透明化した自動車)として実証済みである。

動画は「YouTube」より

 また、これと同じ原理で、LEDパネルの楯の後ろに人間が隠れるタイプの光学迷彩装置をCIAや米軍が開発している。その目的は、もちろんテロリストの尾行や暗殺にあるのだが、どうやらその軍事技術に日本の週刊誌が興味を示しているらしいのだ。

この装置を用いれば文春や新潮、フライデーなどの記者が、ターゲットに気づかれないうちに1メートル以内に近づき、ふたりの話に聞き耳をたてたり、アツアツの決定的瞬間を近距離撮影することが可能になるのだという。

軍事技術の転用で生まれた身近な製品を徹底解説! 最新鋭「光学迷彩」を真っ先に導入しそうな日本の会社も?の画像3画像は「EXTREME TECH」より

■簡易光学迷彩、その傾向と対策

 さて、この話を聞いて背筋が寒くなった不倫中の政治家や芸能人のみなさんのために、光学迷彩装置の弱点を教えて差し上げよう。「誰かに尾行されているのではないか?」と気配を感じたときには、目の高さではなく地面を確認してみるといい。

 光学迷彩装置を使った尾行者がすぐ近くにいる場合、目の高さの風景はパネルにコピーされているため気づかないが、本人の影だけは消すことができない。何もないはずの場所で、地面になぜか影だけが映っているのに気づいたら、それはおそらく光学迷彩をまとった文春砲の記者かカメラマンの影だ。注意しよう。

文=ホラッチェ

フューチャリスト。近未来の経済分析が得意。ただしその分析の大半はホラだと周囲に思われている。

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