たった1人でIS戦闘員320人以上を殺した高齢者スナイパー、戦地に散る! 数多の激戦をくぐり抜けてきた英雄の最強伝説とは?

■IS戦闘員を恐怖に陥れた伝説のスナイパー

 白髪混じりの立派なヒゲをたくわえたサルヒ氏のトレードマークは、チェック柄のスカーフに指先の出たグローブ、そして片時も手離さないオーストリア・シュタイヤー社製の狙撃ライフルだ。

 1973年の第四次中東戦争、1980年にはじまったイラン・イラク戦争、1990年のクウェート侵攻とその後の湾岸戦争に狙撃兵として参加し、さらに退役して久しいにもかかわらずISとの戦闘に“義勇兵”として加わったサルヒ氏。どこから狙われているかわからない彼の銃弾はIS戦闘員を恐怖に陥れた。

 今年2月に公開された動画で、サルヒ氏は自らのキャリアを明かすとともに実際に狙撃の模様を披露している。ロシア軍から教わったという狙撃技術を祖国の平和に役立てるため、必死で狙撃兵としてのキャリアを積み、イラク軍が関わったすべての戦闘に参加してきた。1マイル(約1.6km)が見渡せる場所なら「誰もこっちへ来させない」とサヒル氏は豪語する。

 動画では話の後、実際に銃を構えて辺りを見回し、敵の狙撃兵らしき人影に向けて銃弾を放つ瞬間が収められている。狙撃兵ならではの視力で敵を見定め、引き金を引き、強烈な反動を受けながらも微動だにせず、一撃後もそのまま敵の様子を見つめ続ける姿はまさにプロフェッショナルそのものだ。

たった1人でIS戦闘員320人以上を殺した高齢者スナイパー、戦地に散る! 数多の激戦をくぐり抜けてきた英雄の最強伝説とは?の画像3 「Daily Mail」の記事より

 度重なる歴史的激戦をくぐり抜けてきた伝説の男が、まさか退役後に戦死するとは、これも運命の悪戯なのかもしれない。各報道によると現在のISは各地で敗走し、7月にはイラク軍がモスル奪還を達成、そしてISが首都と定めているシリアの都市・ラッカのかなりの部分もシリア民主軍が制圧したといわれている。ISの崩壊もそう遠くはないだろう。

 しかし今回、サルヒ氏が戦死したハウィジャはISが徹底抗戦の構えを見せて死守しているとともに、ISの首都機能はラッカからシリア東部の都市デリゾールに移されたとの情報も流れている。しぶとく抵抗を続けるISを最終的にどうやって解体させていけばよいのか、最終局面を迎えてもなお事態は予断を許さない。


参考:「Daily Mail」、「The Sun」、ほか

文=仲田しんじ

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