撮影=酒井透
「北朝鮮は、ただいま窮地に陥っています。ABCD包囲網に囲まれた大日本帝国のような状態になっています。ただ、北朝鮮は核兵器を持っているため、大日本帝国よりもずっと交渉上手です。しかし、今後どういったことになるかは分かりません。クーデターが起きて日本に大量の難民が来るかもしれません。今という時代は、激動の真っ只中にあります。 “切断(の)時代”ということもできます! これらの作品は、北朝鮮情勢の本質を突いたものだと思います。現実を芸術に映しとっています。哲学者のプラトンが言うように芸術というものは、現実の(中にある)本質を模倣するものです」(生須芳英)
会場にやって来た人たちを見ていると、その多くが「何故、切断されているのか?」という質問をしていた。そこには、我々、日本人の持っているイメージがあるからだろう。それは、「将軍様は絶対的な存在であり、その写真や肖像画は、とても大切にしなければならないもの」だと考えることができる。