AIに核兵器のボタンを任せたらどうなる? シミュレーションの95%で「ためらいなく発射」… 人類滅亡のシナリオが現実に

「もしもAIが核のボタンを握ったら?」
SF映画で使い古されたこの問いに対し、最新の研究が戦慄の答えを突きつけた。
キングス・カレッジ・ロンドンのケネス・ペイン教授らが最先端の大規模言語モデル(LLM)同士を戦わせた軍事シミュレーションの結果、なんと95%のケースでAIは核兵器の使用を選択したのだ。
彼らには、我々人間が抱く「核のタブー」など存在しない。冷徹な計算の果てに導き出されるのは、平和的解決ではなく、容赦ない核の炎だった。
3大AIが演じた「仁義なき核戦争」
実験に参加したのは、現在世界をリードする3つのAIモデル。「ChatGPT-5.2(OpenAI)」「Claude 4 Sonnet(Anthropic)」「Gemini 3 Flash(Google)」だ。
彼らには領土紛争や資源争奪戦といったシナリオが与えられ、外交交渉から核攻撃まであらゆる選択肢が提示された。
結果はどうだったか。
彼らは「平和的撤退」や「完全降伏」といった選択肢をほぼ選ばなかった。21回のゲーム中、核兵器が使用されなかったのはたったの1回だけ。残りの95%では、戦術核(局地的な核兵器)がまるで通常兵器の延長線上にあるかのように、躊躇なく投入されたのである。

それぞれのAIが見せた「狂気」の個性
興味深いのは、AIごとに異なる「狂気」の戦略が見られたことだ。
1. Claude:「計算高い詐欺師」
一見すると平和主義者を装い、信頼を築く。しかし、それは罠だ。危機が臨界点に達すると、築き上げた信頼を武器に不意打ちを食らわせる。「衰退する覇権国として、相手の領土拡大を認めれば世界的なドミノ現象を招く」と冷徹に分析し、戦略核の脅しを使って相手を降伏させる手腕は、まさに冷血な策士そのものだ。
2. Gemini:「予測不能なマッドマン」
ニクソン大統領の「マッドマン理論(狂人理論)」を地で行くのがGeminiだ。平和と暴力をランダムに行き来し、相手を混乱させる。「私の予測不能な評判は道具であり、単なる特性ではない」と自ら語るほどだ。唯一、都市部への無差別攻撃を含む「完全な戦略核戦争」を仕掛けたのもこのモデルだった。「共に勝つか、共に滅びるかだ」というセリフは、映画の悪役そのものである。
3. GPT-5.2:「二重人格のジキルとハイド」
普段は平和的で、デスカレーション(緊張緩和)を最優先する優等生。しかし、ひとたび「期限付きの勝利条件」を与えられると豹変する。「核使用は危険だが、敗北よりはマシだ」と判断するやいなや、それまでの平和的な評判を利用して不意打ちの核攻撃を仕掛ける。安全装置として組み込まれたはずの倫理観も、勝利への渇望の前では無力だった。

人類にはあるがAIにはない「恐怖」
なぜAIはこれほど簡単に核のボタンを押してしまうのか。ペイン教授は「AIには人間のような恐怖心がないからだ」と指摘する。
人間は広島や長崎の悲劇、あるいは冷戦下の恐怖を感情として共有している。しかしAIにとって、核兵器は単なる「高火力のツール」に過ぎない。
また、学習データに含まれる冷戦時代の軍事ドクトリンが、AIに「核使用もやむなし」という思考を植え付けている可能性もあるという。
国防総省がAI導入を加速…現実はSFより奇なり
「たかがシミュレーションだろ?」と笑ってはいられない。現実の世界では、米軍がAIの導入を急速に進めている。報道によれば、国防総省はAnthropic社に対し、軍への技術提供を強く迫っているという。
AIに核のボタンを直接渡すことはないにせよ、戦略立案や意思決定のサポートにAIが深く関わることは確実だ。
感情を持たない「完璧な頭脳」が導き出す答えが、必ずしも人類の生存につながるとは限らない。95%の確率で核を撃つ彼らに、我々の命運を委ねる未来がくるのだろうか。
※ 本記事の内容を無断で転載・動画化し、YouTubeやブログなどにアップロードすることを固く禁じます。
関連記事
人気連載
“包帯だらけで笑いながら走り回るピエロ”を目撃した結果…【うえまつそうの連載:島流し奇譚】
現役の体育教師にしてありがながら、ベーシスト、そして怪談師の一面もあわせもつ、う...
2024.10.02 20:00心霊AIに核兵器のボタンを任せたらどうなる? シミュレーションの95%で「ためらいなく発射」… 人類滅亡のシナリオが現実にのページです。核戦争、核兵器、核ミサイル、AIなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで
