バリ「アグン山」の噴火は世界の空を“不気味な色”に変える! 学者が断言、噴煙高さ1万m超えで全人類が「ムンクの叫び」状態に(現在9000m)!
エドヴァルド・ムンク(1963~1944)は世界的な名画「叫び」を描いたノルウェー出身の画家。画面中央の人物が叫んでいるように見えるが、実際に叫んでいるのは周囲の自然。絵のタイトルも正確には「自然の叫び」であり、あの人物は自然が発する叫び声から逃れるために耳を塞いでいるのだという。ムンクの絵を科学的に分析したのは、米・テキサス州立大学のドナルド・オルソン教授。ムンクは19世紀最大の自然災害に遭遇し、「叫び」はそれを形象化したものだとオルソン教授は指摘する。
19世紀最大のインドネシアの火山噴火とは、1883年に歴史的な大噴火を起こしたクラカトア火山。死者36000人以上を出した史上最悪の火山噴火のひとつだ。噴火による津波は鹿児島沖やフランスのビスケー湾まで到達。噴火の爆発音が4700km離れたインド洋のロドリゲス島やオーストラリアまで届いたという。爆風で64km離れた水夫の鼓膜が破れ、衝撃波は地球を7周。噴煙は38000mまで到達し、北半球の平均気温が0.5~0.8℃下がった。その後数年間にわたり、世界各地で不気味な色の夕焼けが見られたという。島村氏はこう警鐘を鳴らす。
「とんでもない色の夕焼けになったという説もあります。大きな噴火が世界の気候を変えてしまうこともあるので、アグン山もまだ油断してはいけません。もっと大きな噴火が起きれば、影響は数カ月以内に始まり、終わるまで数年以上かかるでしょう。噴煙が1万mを超えれば日本にも火山灰が達します。世界中に冷害を引き起こし、人々の生活にさまざまな影響を及ぼすでしょう」
「世界には一見静かだけれど、これから噴火しそうな火山がたくさんある。富士山も1707年から静かですが、いつ噴火してもおかしくありません。インドネシアも日本もプレートが潜り込んでおり、プレートが沈み込むところでマグマが生まれ、そのマグマが地表に上がってきたのが火山です。その結果、大地震や大噴火が起きるのです。しかも、日本とインドネシアは非常によく似ているのです」
バリ島では住民約64000人が225ヵ所の避難所に避難しており、アリフ・ヤフヤ観光相によれば、経済的損出は9兆ルピア(約720億円)以上に達したという。前回の噴火は1年弱続いたことから、噴火の影響は長期化しそうだ。
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