2018年陰謀論の中心がサウジアラビアである3つの理由がヤバすぎる! ムハンマド皇太子の背後にイルミナティは確定
――軍事研究家・塩原逸郎が緊急寄稿!
アメリカ、ロシア、中国…これら大国はいつでも陰謀論の中心的存在として語られるが、2018年にとりわけ注目したいのが、2017年に中東で特に大きな存在感を示した国がサウジアラビアだ。聖地メッカを抱え、イスラム教を国是とするかの国は、今年数々の改革に踏み切った。
■AIに市民権を与えたサウジ
その象徴が、9月に行われた女性の自動車運転解禁である。1990年に出された宗教令「ファトワ」により、サウジアラビアでは禁じられた女性の自動車運転の権利が、9月26日の国王令により一転認められることとなったのである。
映画館もまた、公共の場で男女が混在することをタブーとする宗教的な理由により80年代に営業が禁止されていたが、12月11日の同国文化情報相の声明で営業を認める方針が示された。
AIに市民権を与えたことも興味深い。10月29日、同国はオードリー・ヘップバーンに似せて作られ、人工知能(AI)を持つ女性型ロボット「ソフィア」に初めて市民権を付与すると発表したのだ。
一見すると、サウジアラビアでは改革・開放が進んだように見えるだろう。だが、それはあくまで表面的な姿に過ぎない。サウジアラビアの裏の顔を見てみよう。
■2017年のサウジアラビア、数々の騒動の裏にムハンマド・ビン・サルマーン皇太子
サウジアラビアは2015年以来、他アラブ諸国と有志連合を結成し、イエメン内戦に介入、陸海空に渡って軍事作戦を展開している。サウジアラビアの軍事費は米中露に次ぐ世界第4位であり、対イエメン軍事作戦には欧米製の最新兵器が投入されている。その結果、イエメン内戦は一層混迷を見せ、現在100万人単位の市民が飢餓やコレラの蔓延といった人道危機に瀕しているのだ。
2017年6月4日には、ペルシャ湾に浮かぶ島国であり、天然ガス資源と衛星テレビ局「アルジャジーラ」の存在で知られるカタールとの断交を行なった。米トランプ政権はティラーソン国務長官を派遣し仲介を試みたものの、両国の関係は以前閉ざされたままである。
11月4日には、サウジアラビア王族11名、政府高官や企業家数十名が汚職の容疑で拘束された。「容疑者」の拘留にはあの高級ホテル「リッツ・カールトン」が使用され、満室になったという。
サウジアラビアは裏の顔を見ても、数々の変革を遂げたことがうかがえる。
では、こうした裏表数々の変革の背景には、何があるのだろうか?
それは、2015年に副皇太子兼国防大臣となり、2017年6月21日に前皇太子を追放する形で皇太子に就任した現サウジアラビア国王の実の息子、ムハンマド・ビン・サルマーン皇太子の存在がある。裏表数々の変革は、彼が大鉈を振るって実施したものであったのだ。11月4日の王族、政府高官らの拘束は、彼の権力基盤強化の為に行われたものと言って良いだろう。
しかし、いくら現国王の実の息子とは言え、ムハンマド皇太子は1985年生まれ、若干32才の人物である。これほど短期間に大規模な変革を行えたのは不可解だ。背後は何がいるのだろうか? その「何か」が尻尾を現した。
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