【悲報】 野生の馬はとっくに絶滅していたことが研究で判明! 家畜馬の起源にミッシング・リンクも
■現代家畜馬のルーツに“ミッシングリンク”
モンゴルの草原をはじめ、ユーラシア大陸の草原地帯は遊牧民族が栄えた地としても知られているが、ボタイで5500年前にウマを飼っていた人々は定住していたということだ。大きな村では150頭ほどのウマを飼い、食用はもちろん馬乳の採取、あるいは労働力や乗り物として家畜馬が幅広く活用されていたという。そして解体後の一部の骨や毛皮も有効利用されていた。
5500年前にウマの畜産が行われていたかどうかについてはまだ議論もあるのだが、ボタイで発掘されたウマの骨は95%が同一種であることや、もし狩猟によってウマを捕獲していたのなら常に付近のウマが狩りつくされるため定住はできないと考えられるという。そして村の遺跡には家畜用の柵囲いの痕跡も残っているということである。
ともあれ、モウコノウマがボタイの家畜馬の子孫だったということでまた別のミステリーが浮上してくる。それは現代の家畜馬のルーツがどこにあるのかということだ。ゲノム分析の結果、このモウコノウマと現代の家畜馬にはつながりはないのである。
「興味深いのは人類の畜産の歴史の中で、わずかに異なる種、あるいは亜種からの2つの異なるウマの家畜化が行なわれていたことです」(サンドラ・オルセン氏)
オルセン氏によれば現代の家畜馬の先祖は、モウコノウマとほぼ同種の絶滅したヨーロッパの野生馬、エクウス・フェルス(Equus ferus)であると考えられてきたのだが、現代馬とモウコノウマに関係がないとすれば、このエクウス・フェルスと現代馬の関係もない可能性が高く、現代の家畜馬の起源に系統が途切れた“ミッシングリンク”が出現してしまうのである。
はたして我々の身近にいる現在のウマのルーツはどこにあるのか? ウマの研究によって意外なところから“現代のミステリー”が新たに浮上しているようだ。
参考:「Phys.org」ほか
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