バミューダの“地下構造物”を巡り、地球平面説まで飛び出す陰謀論祭り

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 先日TOCANAでも報じた通り、バミューダ諸島の地下深くに「地球上のどこにも見られない」巨大な岩石構造物が発見された件が、今インターネット上の陰謀論者たちを熱狂させている。

 カーネギー研究所などのチームが突き止めたこの厚さ約20キロメートルにも及ぶ岩盤層は、科学的には「浮力を持って島を支えている自然の構造物」と説明されている。しかし、このニュースが広まるやいなや、SNS上では「アトランティスの入り口だ」「エイリアンの基地に違いない」といった憶測が飛び交い、バミューダトライアングル伝説の炎に新たな油を注ぐ事態となっている。

科学的説明 vs アトランティス説

 研究チームによれば、この岩盤層は周囲のマントルよりも密度が低く、その浮力によってバミューダ島を海面から押し上げているという。3000万年以上も噴火していない島が沈まない理由を説明する画期的な発見だが、ネット民の想像力は科学の枠を軽々と飛び越える。

 X(旧Twitter)では、「ついにアトランティスが見つかったのか?」「高度な古代文明が地下に隠れ家を作ったに違いない」といった投稿が相次いだ。あるユーザーは冗談交じりに「おい起きろ、アトランティスが見つかったぞ」と書き込んでいる。科学的な解明が進めば進むほど、逆にミステリーへの期待が高まってしまうようだ。

エイリアン、地獄の門、そして地球平面説まで

 さらに飛躍した説も登場している。「そこはエイリアンの母船がある場所だ」「飛行機や人間をさらう宇宙人が住んでいる」といった定番のUFO説に加え、「悪魔や魔女に守られた地獄への入り口だ」と主張する声もある。

 極めつけは、地球平面説論者たちの主張だ。「NASAのロケットは宇宙に行かず、バミューダトライアングルに着陸している」「宇宙に行こうとするとガラスの天井にぶつかるからだ」といった奇想天外な理論まで展開されている。

バミューダの“地下構造物”を巡り、地球平面説まで飛び出す陰謀論祭りの画像2
画像は「Daily Mail Online」より

なぜ陰謀論は止まらないのか

 ノッティンガム大学の心理学者ダニエル・ジョリー博士は、バミューダトライアングルが陰謀論の温床になる理由をこう分析する。「出来事がランダムで無秩序だと感じるとき、人は誰かや何かがコントロールしていると思いたがるものです。たとえそれが悪意ある力であっても、ランダムであることよりは安心できるのです」

 科学がどれほど論理的な説明を提供しても、未知への恐怖と好奇心がある限り、「魔の三角地帯」の伝説は形を変えて生き続けるのだろう。

参考:Daily Mail Online、ほか

TOCANA編集部

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