人間の心を完全に読むロボット「チャーリー」が不気味すぎる! 開発者「脅威を感じたらコンセントを抜けばいい」

■「ロボットは人間にとっての脅威ではない」

「我々はコンピュータシステムであるマシンが人間の表情を見て、それと同じ表情をすることにも興味を持っています」(ピーター・ロビンソン教授)

 チャーリーのような表情豊かな反応を見せるロボットに人々がより深く関わろうとするのかどうか、今後の興味深い研究対象になるだろう。これまでの見解では、ロボットは無機質で“ロボットらしい”ほうが人間にとって接しやすいという見解も報告されている。

人間の心を完全に読むロボット「チャーリー」が不気味すぎる! 開発者「脅威を感じたらコンセントを抜けばいい」の画像2Mirror」の記事より

 ともあれ、まだまだこのチャーリーには学習すべきことがたくさんあり、表情の表現力もさらに磨いていかなくてはならない。それでも、すでにここまで到達しているのであれば実用化もそれほど先のことではないのだろう。

 そしてこのチャーリーを見て、不自然さや違和感を感じることこそ、皮肉にも人間の認識能力の素晴らしさを反映しているということだ。

「多くの人はチャーリーの表情を見て微妙な違和感を感じるでしょう。その違和感はいかに人間が表情を読み取る能力に優れているのかを示すものです。違和感はウソや感情の偽りのサインであるかもしれないのです」(ピーター・ロビンソン教授)

 ロボットが人間に似てくるほど人間には不気味に感じられてくるという、いわゆる“不気味の谷”の問題があるが、現時点のチャーリーもまだこの“不気味の谷”を克服できない存在だということになりそうだ。

 人間とロボットの間にはこうした埋めがたい認識能力の差もあることから、ロビンソン教授は、ロボットは人間にとっての脅威にはならないと主張している。ロボットは人間に代わって世界を支配する日など来ないということだ。

人間の心を完全に読むロボット「チャーリー」が不気味すぎる! 開発者「脅威を感じたらコンセントを抜けばいい」の画像3画像は「TECHNOCULAR」より

「(脅威を感じたら)ただコンセントを抜けばいいんです」と説明するロビンソン教授。ロボットに違和感を感じることなくコミュニケーションを図ることはまだ少し難しそうだが、人と接する受付業務やエンタテインメント分野では今後ますますロボットの活躍が見込まれてくるのだろう。

参考:「Mirror」、ほか

文=仲田しんじ

場末の酒場の片隅を好む都会の孤独な思索者でフリーライター。
興味本位で考察と執筆の範囲を拡大中。
ツイッター @nakata66shinji

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