少年の身体に閉じ込められた25歳の男 ― 奇病の激痛、崩壊する家族、医者の誤診…壮絶すぎる闘病生活
「いつまでも若くありたい」という思いからアンチエイジングはもちろ、果ては不老不死に至るまで、あくなき研究がなされる現代だが、8月14日付の英紙「Daily Mail」にて報じられたニュースを見ると、外見が若いことが必ずしも素晴らしいわけではないのでは、と考えさせられる。
■痛みに苦しむ姿はどこからどう見ても少年だった!?
ポーランド南西部にあるオレスニカという町にて、同国内で最大の人数を擁する少数民族グループであるシレジア人として生を受けたトマス・ナドルスキさんは、ファブリー病と呼ばれる遺伝子の病に苦しんでいる。特記すべきはその容姿であり、25歳のナドルスキさんはまるで12歳の少年のような姿なのだ。
ナドルスキさんは「私は25歳ですが、自分の年齢相応に見られたいのです。毎日目にする鏡に映るこの少年が嫌でたまりません。その姿は真の私ではないからです」と話す。
病の始まりは、ナドルスキさんが7歳の時だ。毎食後吐くようになり、胃と関節と骨、筋肉と体の全てのパーツが痛むために夜も眠れず、普通に暮らすことすらできないまでになってしまった。彼を悩ませる深刻な胃痛は正常な食生活すら送れないため、何と1日に20時間にも及ぶ点滴を受けなくてはならない状況に彼を追い込んだのだ。現在は全身の痛みを和らげるべく、モルヒネを含むパッチ状の痛み止めも日々の暮らしに欠かせない。
そんな彼を診た医師は、ナドルスキさんに何が起きているのか長い間解明できずにいたが、肉体よりも精神的な面にその原因があるのではないかと考えたのだ。
またこの奇病の影響はナドルスキさんの家族にもまで及んでおり、ナドルスキさんの両親は息子の身に何かが起きているとは思っていたが「精神的な問題であり、もっと食べれば良い」としか言わない医師を信じてしまっていたのだ。
両親の様子を「打ち砕かれてボロボロだ」とナドルスキさんは言う。さらに自身の外見のせいで子どものように扱われることがナドルスキさんにとって苦痛極まりないことで、ついには家族の関係が修復不能なほど悪化してしまったようだ。
「家にいる時は自室で座り、独りきりで過ごします。このような状況が長年続いていますが病気が私たち家族の関係を壊してしまったのです」とナドルスキさんは語る。
そして家の外でも苦労は続く。公共の場や警察官に呼び止められた際、身分証明書を見せても本人の物だと信じてもらえないことも彼にとっては苦痛なのだ。ここまで行くと確かに「若いことは素晴らしい!」とは言い難く思えてくる。
関連記事
人気連載
“包帯だらけで笑いながら走り回るピエロ”を目撃した結果…【うえまつそうの連載:島流し奇譚】
現役の体育教師にしてありがながら、ベーシスト、そして怪談師の一面もあわせもつ、う...
2024.10.02 20:00心霊少年の身体に閉じ込められた25歳の男 ― 奇病の激痛、崩壊する家族、医者の誤診…壮絶すぎる闘病生活のページです。アンチエイジング、老化、少年、清水ミロ、難病、X染色体、ファブリー病などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで