「地図から消えたT県の限界集落」に潜入! 疫病で村民全員死亡… 老夫婦が絶望のうちに息絶えた廃墟で黒い人影!!
こんにちは タケル常務です。今回我々は、地図から消えた限界集落と言われる場所に訪れてみました。そもそも、限界集落とは過疎化が進み人口が半分またはそれ以下になってしまった集落を言います。地図に記載するのも限界だったのでしょうか?
いえ……違います。今回訪れた集落にはもっと恐ろしい原因があり、やむなく地図から消えたと言っても過言ではありません。
今回探索の相方は、サイコ野郎の「きしょう」です。車内ではサイコな会話を繰り広げています。こっちまでおかしくなりそうです。
高速道路を降り、国道から県道さらには一般道、農道と徐々に寂しくなってきました。当然ながら地図に載っていない為、ナビの設定も出来ません。なんども道に迷いながら進みようやく集落の一角にたどり着くことが出来ました。
そもそもこの限界集落が廃村になってしまったのは、村で蔓延した疫病に原因がありました。疫病の発症が家畜なのか? それとも、人為的に持ち込まれたのか? そこまではわかりません。ただ1つ言える事は、ナチュラルに隔離出来てしまう立地に村があると言うことですかね。
村の様子はだいぶ原型を留めておりますが凄まじい悪臭がします。基本的には農村だったのでしょうか、廃家畜小屋を多く見かけます。人の気配は一切ありません。雰囲気は不気味過ぎます。
きしょう「ドキドキしてきました」
と、突然発言しました。変態です。
こっちは、怖いし、臭いし、帰りたいし、と三段活用形でした。
そもそも、こんな小さな村に医者とかいたのか? と言ったささやかな疑問がわいてきます。風邪すら命取りになるような環境で疫病の流行とは凄まじい出来事です。
探索中に良からぬことを想像してしまいます。疫病で苦しんでいる村人の様子などです。なんで怖い時に尚更怖くなるような事を想像しちゃうんですかね……想像力豊かな自分が憎いです。
しかし、村は家畜小屋が多いです。これは村人の人口よりも牛の数の方が多い奴ですね。
ドアの付いていない民家を発見したので、勇気を振り絞り中へと進みます。入り口に木の椅子が置いてありました。なぜでしょうか……怖いです。
家の中はまるで日本昔話に出てくるお爺ちゃんとお婆ちゃんの家そのものです。中央には鍋とかをぶら下げてたんだろうな~と思わせるオブジェクトがありました。しかし、ほっこりした気持ちにはなれません。疫病ですから……ここで断末魔の表情を浮かべる老夫婦を想像してしまいます。集落も限界でしたが、私の気持ちも既に限界を迎えます。
その時、1人でサクサクと先に進んで行ったきしょうが戻ってきました。
きしょう「この先、なにもありませんでした」
タケル常務「家に入ってみたけど何も無かった……」
そうなんです。我々はもしかすると文献のようなものが残っていて、「村の歴史、疫病の発生源などがわかるかも!!」と思っていたんです。しかし、本当に何も残されていません。まるで人為的に誰かが全て持ち去ったような雰囲気です。
廃村や廃墟って意外と当時の物が残っていたりします。しかし、この集落には本当になにも残されておりません。全て焼却処分されたのでしょうか……? 隠蔽の疑惑すら感じます。
するとその時!!
私の手に持っていたライトが点滅を始めます……なんでw
おそらく接触不良かとは思いますが、その時は冷静に考えられません。これにはサイコなきしょうも驚いた様子でしたが、なぜか楽しそうでした。殺意です……。
そして問題はこの後です。
私は基本的にビビリまくってますから、「ヤバイ、ヤバイ、なんで、なんで」を連呼しています。点滅するライトのせいなのか、視界がおかしくなっています。その時なんですよね……見ちゃったのは……。
おそらく点滅するライトが原因かとは思うんですが、先ほど私が1人で入った家の入口に人影が見えるんですよ。黒い影なんですが、頭と肩を認識することが出来たので人影としました。
タケル常務「民家の入口に人居ない?」
きしょう「え? どこですか?」
タケル常務「入り口に見えないか?」
きしょう「見えないんですけど……」
サイコ野郎が1人で問題の民家に向かって歩いて行きます。
この時、私のライトは既に点いておりません。つまり、暗闇の中を1人で待っています。しかもここは、疫病にて多くの人が命を落とした限界集落です。なんの罰ゲームでしょうか。
しばらくするとサイコ野郎が戻ってきます。
きしょう「誰もいませんでしたよ」
タケル常務「居たら逆に困るだろ……」
やはり気のせいだったのでしょうか……あるいはニューロン的なモノが興奮して錯覚を起こしたのでしょうか? ただ、頭と両肩は認識出来たんですよ……。
私にもう少しだけ勇気があれば、見えた時にダッシュで迫り人影を明確に出来たかもしれません。しかし、ただ足が竦んで動けませんでした。両膝は震度5くらいでした。
その時、サイコ野郎が奇妙な事を言います。
きしょう「この村の生存者っていなかったんですかね?」
確かに……いても不思議ではないけど、そんな事を考える余裕はありません。とにかく早くこの場を離れなきゃという一心でした。
私は帰り道、何度も自分に気のせいだと言い聞かせます。サイコ野郎が笑いながら「自分も見たかった」と言っていましたが殺意が沸いてきます。そしてバックミラーで何度も後部座席を確認します。万が一後ろの席に乗ってたらと……。
とはいえ、病院の無い限界集落での疫病、そこで命を落としてしまった村人、この集落では心霊体験をする条件があまりにも整い過ぎていると思われます。病で苦しみ息絶えた村人は成仏出来たのでしょうか。もしかすると集落のどこかに供養塔のようなモノがあるかも知れません。そう思うと、人影に恐怖心を抱くのは失礼極まりないのかも知れませんね。
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