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画像は、「The Daily Mail」より

 東アフリカのケニア共和国では、象牙やサイの角などを不法に入手しようとする密猟が後を絶たない。そして、同国南部の先住民であるマサイ族の中にも密猟に加担する者が存在するという。彼らとレンジャー(動物管理官)との戦いを英紙「The Daily Mail」から紹介しよう。

 今月、野生動物保護区をパトロールしていたレンジャー、ウィリアム・ホフマーさん(51)は、木の下で寝ているマサイ族の戦士を発見。近くにライオンの群れがいることを注意するため、戦士を起こそうとしたという。しかし次の瞬間、茂みから矢が飛んできて、ウィリアムさんの頬に突き刺さったのだ。

 ウィリアムさんは、マサイ族のアーチャー(射手)が近くにいることを確認し、すぐさま木の下に駐車したトラックへと走って戻った。その時、アーチャーは2発目の矢を放とうとしていた。ウィリアムさんは威嚇目的で銃を2回発砲し、逃走するアーチャーを追いかけた。

「口の中が血でいっぱいだったので、増援部隊を呼ぶことができませんでした。無線を通して助けを求めようにも、意味のあることを話せそうにもなかったので、自分で追いかけました。(追跡中に)頬に刺さった矢が動かないようにするため、矢を噛んでいる必要がありました。まるでランボーのようでしたが、私は血まみれになって怒りに震え、頬を射貫かれたことに動転していました」

 1時間の追跡後、アーチャーは断崖から姿を消した。ウィリアムさんは痛みに耐えかねて、地元の診療所を訪れた。医者が矢を押したり引いたりすると、ウィリアムさんの口には更に血が溢れた。引き抜かれた矢じりは極めて鋭利だったが、毒が塗られていなかったのは幸運だったとウィリアムさんは語る。縫合を必要としない傷だったため、傷口が消毒されて治療は終了したという。

 ウィリアムさんは、今回の襲撃を殺人未遂事件だと訴える。1人でパトロールしているところをマサイ族に殺されそうになったからだ。その訴えを受けた警察による大規模な捜査も始まり、地元のマサイ族コミュニティーも協力しているという。

「それでも、オラロ(ウィリアムさんの管轄区)は、本来とても安全な場所であると強調したいですね。今回の事件は、平和で素晴らしい観光とは無関係で、何ら悪影響はありません。私たちの仕事は、レンジャーとして、人と動物との紛争や密猟のような環境犯罪を解決することです」

 このように語るウィリアムさんは、これからも命懸けで密猟者と戦っていくのだろう。テロリストの資金源にもなっている密猟がなくなる日まで、ウィリアムさんの戦いは終わらない。
(文=標葉実則)

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