300人を喰らった殺人ワニ「ギュスターブ」とは? 体長6m体重900kg…アフリカの生ける伝説

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画像は「Getty Images」より

 アフリカのタンザニアとコンゴ、ザンビア、そしてブルンジの4カ国に跨がって存在するタンガニーカ湖はビクトリア湖に次ぐアフリカ大陸第2位の大きさを誇る湖だ。あまりに広いためか、地元にはチペクゥエやエメラ・ントゥカ、マハンバなどの怪物じみたUMAの報告例も存在している。マハンバは体長10メートルを超す巨大なワニとされているため、まだ他のUMAに比べて棲息している可能性も考えられる。実際にタンガニーカ湖には何十年にも渡ってブルンジの人々を恐怖に陥れてきた凶暴な人食いワニ「ギュスターブ」が棲息していると言われているのだ。

※ UMA(ユーマ、Unindentified Mysterious Animal)とは未確認生物を意味する和製英語。未確認生物とは何世紀にもわたって語り継がれてきた物語や伝説に登場したり、また、今日でも目撃例があるが実在が確認されていない生物のことだとされている。物語、伝説、噂話などで語られる生物であるため、科学的な対象ではなく、“オカルト”に分類される。英語圏で、未確認生物はCryptid (クリプティッド)と呼ばれ、これを研究する学問はCryptozoology(クリプトズーロジー、暗号生物学)と呼ばれるのが一般的。

 ギュスターブは1987年に初めて襲撃事例が報告された、体長6メートル、推定体重900kgにもなるナイルワニだ。数十年にわたりタンガニーカ湖北東部沿岸の村々を次々と襲い、実に300人を超える死者を出したと報告されている。さすがに地元の人々も手をこまねいて見ているだけではなく、ハンターが捕獲・退治を試みたそうだが、誰も成功できていなかった。2004年には湖でギュスターブを追ったドキュメンタリー映画『Capturing the Killer Croc』が撮影され、実際にギュスターブを捕獲し、人里から遠く離れた場所に放つ試みが行われた。しかし、高性能の罠にもギュスターブがかかることはなく、捕獲作戦は失敗に終わった……かに見えた。この撮影以降、なんとギュスターブの目撃情報は途絶えてしまったのである。

 巨大な人食いワニのギュスターブが自然死したのか、あるいは別の場所に移動してしまったのかは不明。何故なら死体やその痕跡が見つかっていないので、そもそも生きているかどうか追跡も出来ないのである。罠を避けて生息域を変えた可能性もあるとして、地元の人々や専門家はまだ油断できない、としている。

 ちなみにギュスターブの年齢は100歳と地元で囁かれているそうだが、生物学者たちは60歳くらいだろうと推測している。数十年に渡って地域の人々を恐怖に陥れてきた巨大ワニ・ギュスターブの脅威はまだ続きそうだ。

参考:「Unexplained Mysteries」、ほか

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文=勝木孝幸(ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

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