死臭が混じる最悪の「ペット虐待物件」を不動産執行人が暴露! 事故物件よりもウツになる「暗黒物件」シリーズ
階段にも散乱する糞尿は既に乾燥しており、踏みつけるとカサカサと音を立て崩れる。それがスリッパ越しにスナック菓子を踏んでしまったような妙な感覚で伝わってくる。
階段を登りきると2階には洋間が3部屋あるのだが、この3部屋で別々のタイプの動物がペット虐待・ペットネグレクトの被害に遭っていた様子。
まず入った部屋は小動物のエリアだった。高さは約120cm、面積は2畳分もあろうかという大きなゲージがある。中を覗き込むと、イミテーションの枝が張り巡らされており、下にはリスやモモンガといった動きが活発だったであろう小動物の死骸が散在している。
この廃墟化した動物園のような雰囲気と、生活感の漂うタンスが隣り合わせに並んでいる様子がなんとも現実味を乏しくさせる。
この部屋の臭気はそこまででもなかったのだが、次の部屋の臭気はまた異質なものだった。
「養鶏場」そんな形容が最も相応しいと思われる臭気漂う部屋でペット虐待・ペットネグレクト被害に遭っていたのは鳥類。しかも複数の種類の鳥が入れられていた鳥かごが壁一面に山積みにされている。
鳥の羽毛や羽、糞が部屋中に散らばっており、ねじ曲がったケージの痕跡からは、ある程度の大きさの動物がこの鳥たちを引きずり出して食わんと奮闘していた様子が伺える。
それにしても、各かごの死骸から骨をキレイに取り出せば、種類も豊富な骨格標本が作れるのではと思えるほどの状況だ。
最後の部屋を寝床にしていたのは、おそらく猫なのだろう。
ひっくり返った猫用トイレの存在からも猫の痕跡が伺えるのだが、それ以上にこの部屋には、埃をかぶった某有名猫キャラクターのグッズがびっしりとキレイに並べられていたのだ。
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