口永良部島・新岳の爆発的噴火で「富士山噴火」の可能性は? 「1月21日 地震発生」の予測も危険度大幅増幅か!?

口永良部島・新岳の爆発的噴火で「富士山噴火」の可能性は? 「1月21日 地震発生」の予測も危険度大幅増幅か!? の画像1気象庁監視カメラより引用

 気象庁によると、18日午後4時37分ごろ、鹿児島県・口永良部島の新岳で爆発的噴火が発生。噴煙は火口から約2千メートル上空で雲に入り、噴石の飛散や、火砕流が火口の西側に約1キロ流れたことが確認された。けが人や家屋の被害は確認されていない。町は全島民に自主避難を呼び掛けている。

 口永良部島は屋久島の西約12キロに位置する火山島で、今年8月より火山性地震が頻発していた。新岳では2015年5月にも爆発的噴火が起き、上空9000メートルを超える噴煙と火砕流が発生。この際は全島民が一時屋久島に避難した。そして今年10月下旬には約3年半ぶりに噴火し、1カ月半にわたって断続的に活動が続いたが、それが今回の爆発的噴火につながったとみられる。

 今回の噴火で最も気になるのは、トカナが何度も伝えているように、日本全体がリング・オブ・ファイア(環太平洋造山帯)に含まれること。そして今年は、この火山帯で地震や噴火が相次いでいる点だ。9月6日の北海道胆振東部地震(M6.7)、7日(日本時間)の南太平洋フィジー諸島での地震(M7.8)、同日にパナマでM5.6、エクアドルでM6.2、チリでM5.8、そして8月21日にはベネズエラで1900年以来最大となるM7.3の大地震が観測されるなど、多数の地震が連鎖的に発生。12月に入ってからも、米アラスカ州南部、ニューカレドニア沖……と短期間のうちにM7規模の大きな地震が連続するなど、環太平洋造山帯が活性化の様相を呈している。噴火においても、今年国内では草津白根山や霧島連山の新燃岳、海外ではフィリピンのマヨン山やハワイのキラウエア火山など、環太平洋造山帯での噴火が相次いでいるのだ。

 このような事態は、環太平洋造山帯地域における太平洋プレートやその周辺のプレートが動き出し、陸に影響を与えているものと考えられている。今回噴火した口永良部島の海底下には、“世界最大のマグマ溜まり”である鬼界カルデラがあることが知られており、トカナでもいずれ起きるであろう破局噴火の危険性を再三お伝えしてきた。つまり、口永良部島の噴火が、鬼界カルデラ噴火や富士山噴火という破滅的事態へと連鎖しても何ら不思議はないのだ。

 そこで今回は、この「リング・オブ・ファイア」の活性化を指摘するとともに、今後の警戒レベルについて詳しく解説した地震研究家の百瀬直也氏による記事を再掲する。年末年始、浮足立つ時期ではあるが、改めて気を引き締めて過ごさなければならない。
(編集部)

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口永良部島・新岳の爆発的噴火で「富士山噴火」の可能性は? 「1月21日 地震発生」の予測も危険度大幅増幅か!? の画像2イメージ画像:「gettyimages」より

 12月に入り、米アラスカ州南部、ニューカレドニア沖……と短期間のうちにM7規模の地震が相次いでいる。その原因は太平洋プレートの活動が活発化しているためと考えられるが、過去を紐解くと12月前後には世界的に大地震が起きやすいことがわかっている。さらに来年1月には大地震を誘発しかねない「スーパー・ブラッドムーン」が控えており、世界一の地震大国である日本は今、まさに“いくら注意してもしすぎることはない”状況だ。


■筆者が見出した「環太平洋対角線の法則」

 今月になって連続している大地震だが、実は「リング・オブ・ファイア(環太平洋火山帯)」という観点から考えると、興味深い事実が浮かび上がってくる。アラスカとニューカレドニアは、リング・オブ・ファイアのちょうど対角線上に位置しているのだ。このように、リング・オブ・ファイアのある地点でM7.0以上の大地震が起きた場合、その対角線上で大地震が連鎖するケースは無視できないほど多く、筆者はこの傾向を「環太平洋対角線の法則」と呼ぶことにしている。

口永良部島・新岳の爆発的噴火で「富士山噴火」の可能性は? 「1月21日 地震発生」の予測も危険度大幅増幅か!? の画像3環太平洋火山帯 画像は、「Wikipedia」より引用

 日本列島はすっぽりとリング・オブ・ファイア上に収まるが、その対角線上に位置するのはチリやペルーとなる。そして事実、環太平洋対角線の法則に適合する地震は過去に数多く起きている。例を挙げると、1946年11月10日にペルーで起きたM 7.3の地震から1カ月半後となる12月21日、昭和南海地震(M8.0)が発生した。また、2010年2月27日にチリ・マウレ地震(Mw8.8)が起きると、その同日、沖縄本島近海で地震(M7.2)が起きている。その逆も然りで、1970年5月27日に小笠原諸島西方沖で起きた地震(M7.1)の4日後となる5月31日、ペルー北部を巨大地震(M7.7)が襲い、6万7,000人が命を落とした。この法則を覚えておけば、南米の太平洋側で大地震が起きた場合、日本付近でも大地震発生を警戒すべきだとわかるだろう。


■「環太平洋・時計回りの法則」

 今回、アラスカ→南太平洋と「環太平洋対角線の法則」に対応して地震が起きているが、では今後、リング・オブ・ファイア上のどこで大地震が続くのだろう。過去のデータを紐解くと、南太平洋(ソロモン諸島からニュージーランド近辺)で大きな地震が起きた後、“日本付近”で地震が続いたケースが多い。以下、そのうち代表的3例を示す。

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