心臓が60分停止後祈りを捧げたら蘇生、実話の「臨死体験映画」が米で話題! 医学的に“説明できない奇跡”の裏側に…
世界中に蔓延する閉塞感――。日本では、瀬戸内寂聴氏が美輪明宏氏との対談本『これからを生きるあなたに伝えたいこと』(マガジンハウス)の中で、「今、日本はどんどん、戦争が始まる前の空気になってきている」と指摘する。
そしてアメリカでは、年末から政府機関の一部閉鎖やメキシコ国境での壁建設など、社会が一段と混迷を深めており、鶴の一声で右往左往を強いられる米市民は「自由の国」で苛立ちを募らせているようだ。
■心臓が60分間停止した少年が奇跡の“生還”
社会が不穏になればなるほど、人は“目に見えないもの”に意識を向けてしまいがちだ。今春4月、アメリカで公開予定の映画『Breakthrough』は、信仰、希望、そして深い家族愛を描いた物語だ。こういった感動ヒューマンドラマは例によってハリウッドのお得意ではあるが、別の見方をすれば“今のアメリカだからこそ”待ち望まれる映画とはいえないだろうか。
2015年、ミズーリ州の氷結した湖に、14歳のジョン・スミス君が転落してしまった。決死の救助で引き上げられたものの、彼の心臓は約60分間停止。家族や友だち、教師、牧師が総出で祈りを捧げた結果、医学的には説明のつかないミラクルが起こった――。
この映画の見どころは、なんといっても実話を基にしていることだろう。母親のジョイス・スミスさんが2017年に上梓した『インポッシブル:母の祈り、子の蘇り(The Impossible: The Miraculous Story of a Mother’s Faith and Her Child’s Resurrection)』は、ニュースで取り上げられるや、瞬く間にAmazonレビューで高評価となった。
「突然、神の声を聴いた」とか「神に祈りを捧げた途端、息子は息を吹き返した」というくだりは、人によっては宗教くさく感じるかもしれない。だが、「世界で最も有力な女性」であるオプラ・ウィンフリーも、かつて同様の体験を語ったのをご存じだろうか。
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