「おっさんずラブ」を絶賛する人に欠けている視点 ― 見えざる非差別に気付かぬ人々(東大教授寄稿)
男性カップルがラブホテル利用を断られるって話はどうでしょう。日本に同性愛者差別がある証拠としてよく引き合いに出されますが……あれ、差別だと思う人。
「思う」と答えた人に第二の質問。――女性カップルお断りのラブホって聞いたことないですね。なぜでしょう?
もう一つ質問。――ゲイ当事者が怒りを込めて証言している事例ですが――幸いにも入室できたと思ったら、「もしや男性お二人ではありませんか」とフロントから電話がかかってきたと。なぜこれほどしつこく排除しようとするんでしょう?
ただの差別でそこまでしますか? なにか別の理由があるはずです。
旅館業法第5条では、ホテルが客を拒否できる条件は、「伝染病」と「違法行為または風紀を乱す行為をするおそれ」。そしてほとんどの県や市が、施行条例として「他の宿泊者に著しく迷惑をおよぼすおそれ」を付け加えています。
男性カップルにこういった条件が当てはまるなら、世間で言われる「差別」は実は差別ではないことになりますが。さあどうでしょう?
正解言っちゃいましょうね。ゲイのカップルは部屋を「汚す」確率が高いからです。汚すって、どういう? そうです、あれです。清掃に通常の10倍から30倍の時間がかかるのだとか。隅々まで茶色を取り除くには。
しかもゲイは人数的には少数派だがカップル数では多数派のため(理由はおわかりですね)、男性同士利用可の評判が立つと多くの部屋が清掃中になってしまい回転ガタ落ち、営業に差し障りが出る……。
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2024.10.02 20:00心霊「おっさんずラブ」を絶賛する人に欠けている視点 ― 見えざる非差別に気付かぬ人々(東大教授寄稿)のページです。ゲイ、差別、LGBT、超スカトロジスト時評、おっさんずラブ、天声人語などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで