ゴキブリは“殺すことがほぼ不可能”にまで爆速進化中と判明! たった1世代で最強生物化、人類はお手上げ!?
多くの場合、ゴキブリの個体数は安定しているか増加しているかのどちらかだった。ゴキブリの子供は両親に使われた殺虫剤に耐性を得るが、その時に別種の薬剤にも耐性を持つようになっていた(これを交差耐性という)。そのため、3種類の殺虫剤をローテーションさせた場合でも個体数を減らす効果はなかった。
唯一個体数を減らしていたケースは、意外にも単一の殺虫剤を使った場合だった。しかし、それはたまたまその殺虫剤にほぼ耐性を持たない集団だったためで、わずかに耐性を持つ集団ではむしろ個体数が増加していたそうだ。
チャバネゴキブリのメスは1年中数カ月おきに大量の子孫を生むため、その集団はあっという間に薬剤耐性を獲得してしまう。駆除対象のゴキブリが耐性を持たない殺虫剤を使わなければ、あまり意味がないということだ。研究をまとめた論文は6月5日付でオンラインジャーナル「Scientific Reports」に掲載された。
ゴキブリに殺虫剤が効かなくなるとは考えるだけでぞっとする悪夢だ。では一体、ゴキブリにはどう対処したらいいのか? 研究を主導したシェルフ氏は、殺虫剤だけに頼るのではなく、衛生状態の改善やトラップなどといったアプローチを組み合わせることが効果的だとしている。地味で時間がかかるかもしれないが、ゴキブリが住みにくい環境に改善することが一番の早道ということなのだろう。
参考:「Live Science」、「Scientific Reports」、ほか
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