日本の商業捕鯨再開で海外から怒りの声多数「野蛮、恥を知れ」「日本製品はボイコットしろ」反論も…!?
では、海外の一般の人々はどう思っているのだろうか? 日本の調査捕鯨再開を報じた英紙「Daily Mail」の記事(7月2日付)には、174件ものコメントが寄せられているが、そのほとんどが、動物愛護的観点からの非難だ。
「こんなことを許すなんて日本は最悪の政府だ」
「これまで日本人を尊敬していたけどもう終わりだ。恥を知れ」
「日本には今すぐ制裁が必要だ」
「クジラは美しくて、平和な生き物だ。こんな野蛮な方法で扱われてはいけない。日本製品を全てボイコットすべきだ」
また「Daily Mail」は、日本の商業捕鯨捕獲枠が「100年間捕獲を継続しても資源に悪影響を与えないとIWC科学委員会が認めた極めて保守的なもの」であることに一切触れていないため、
「ニワトリや牛は殺していいのに、なんでクジラはダメなの?」
↓
「ニワトリや牛は絶滅危惧に瀕していないし、すぐに育てることができる。クジラの中には絶滅危惧種もいるし、成長に時間がかかる」
といったやり取りも散見される。
IWCの調査に則って捕獲枠を決めているため、絶滅危惧の観点から日本の捕鯨を非難することは難しい。残るは動物愛護的観点からの批判であるが、捕鯨よりも多くのクジラの命を奪っているものがある。
以前トカナでも報じたように、ソナー(音波探知機)訓練などによって、何百頭というクジラが死に、さらに何万頭というクジラが異常行動に出ると言われていたり、胃袋に20キロ以上のプラスチックを溜め込んだクジラなどが続々と死亡しているのだ。それに比べれば、クジラの商業捕獲数は微々たるものだろう。
とはいえ、それでも「動物を殺すことそのものが悪い」と言うことはできる。しかし、そうなるとクジラだけでなく、ニワトリや牛を含めたあらゆる動物の殺害について慎重な検討が必要になる。動物全てを殺してはいけないのか、哺乳類だけがいけないのか、知性の高い動物がいけないのか、痛みを感じるほど発達した神経系を持つ動物はいけないのか、醜くて凶暴な動物は殺していいのか……。果たして、そこまで考え抜く覚悟が世界にあるのだろうか?
関連記事:「なぜ日本は今、捕鯨再開すべきなのか?」
参考:「水産庁」、「Washington Post」、「Daily Mail」、ほか
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