遺骨とコンクリで作られた「骨仏」を取材! 骨仏の裏側には、無数の骨壺や遺骨が放置され…
2019.08.08 14:00
骨仏の歴史を調べてみると、残骨を用いて造られたものが多いことが分かる。北陸や九州などの寺には、こうしたものがいくつかある。残骨は、火葬場の横に積まれていた残骨や灰、身寄りのない人たちの遺骨が使われた。往時、骨壺に入れられずに残った残骨は、火葬場の空き地にうず高く積まれていたのだ。残骨から骨仏を造るという発想には、「亡くなった人たちを供養してあげたい」という日本人のいつくしみや優しさを感じとることができる。
美幌駅近くの墓地の脇にあった骨仏には、不思議ないわれがあった。それは、「行き先のないお骨は、ここに持っていくと成仏する」というものだ。そのようなことからか、骨仏の裏側には、無数の骨壺が置かれていた。ときには、骨自体がそのまま置かれていることもあったという。それでも、地域の人たちは、それほど気にすることもなかった。それが時代というものなのかも知れない。この骨仏は、地域の暮らしの中に密着していたと考えることができる。
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