「どこのスパイだ!」竜巻で半壊した家から半狂乱の老婆が…! 不動産執行人が遭遇した怪事件
「どうかしましたか?」
執行官が丁寧に応答すると“会話が可能”と見たのか「どうもこうもない!」と我々を家の裏側へ誘導するジェスチャーを繰り返している。
無視してやり過ごすわけにも行かなかたためジェスチャー通りに家の裏側へ向かうと、そこには衝撃の光景が広がっていた。
この女性がよく無傷で生きていられたなというほどに家が半壊、いや、ブロック塀や物置小屋を含めて吹き飛ばされていたのだ。
「どうしたんですか!?」
口をついて出る執行官の質問に対し、我々の想定を超える回答があった。
「アイツら、ついに竜巻兵器まで使ってきやがった……」
“竜巻兵器”の信憑性に関してはひとまず棚に置いておくが、確かに“竜巻兵器”と言いたくなるほどにピンポイントで彼女の家だけが竜巻の直撃を受けている。
周囲3軒ほどにも竜巻の影響は認められたが、深刻というほどの被害ではなかった。
少し時間があったので周辺に散らばった瓦礫の片付けを手伝い、竜巻被害の家を後にする。
「驚きましたね。でも、実はこの辺、前にもあったんですよ。竜巻被害」
当時は日本での竜巻発生という事例を耳にする機会も少なかったため、執行官の言葉に驚いたものだったが、後に調べてみると同県での竜巻発生数は日本でも有数のものとなっており、その内訳も今回出会った事例の地域、そしてもう一つの地域と2つの地域に集中していた。
不思議なことに、この2地域には、地名や地形など共通点が多かったのだが、これらが偶然のものなのか、竜巻を誘発する“必然”なのか、今もその答えは出ていない。
そして残念なことに今回のような竜巻に関する報告、もちろん“竜巻兵器”に関する証言についても、競売資料には一切記されることがなかった。
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2024.10.02 20:00心霊「どこのスパイだ!」竜巻で半壊した家から半狂乱の老婆が…! 不動産執行人が遭遇した怪事件のページです。竜巻、統合失調症、ニポポ、不動産執行、暗黒物件、不動産執行人などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで