縄文、首刈り族、ミイラのタトゥー…『縄文時代にタトゥーはあったのか』ケロッピー前田緊急インタビュー!

■わたしたちの先祖である縄文人は全身タトゥーだらけだったかもしれない

――縄文タトゥーについて、海外での反響はいかがでしょうか?

ケロッピー 世界的には90年代以降、ずっとタトゥー流行が続いていて、たとえば、アメリカのタトゥー人口は成人4人に1人、フランスでは10人に1人といわれています。そんななかで、江戸時代に始まる日本の伝統刺青はジャパニーズタトゥーとして人気があります。ですから、日本から発信する縄文タトゥーの復興プロジェクトも世界的に大いに注目されています。

 日本国内でも縄文とタトゥーを結び合わせたことで幅広いタイプの人たちに興味を持ってもらえています。アートプロジェクトとして、ギャラリーでの展覧会で作品を発表していることも、今までタトゥーには縁がなかった人たちにも、作品を見てもらう良いキッカケとなっています。

 縄文とアートの接点という意味では、縄文文化の発見者・岡本太郎が重要で、本書でも詳しくリサーチしています。日本美術史の第一ページ目が縄文土器から始まることになったのは、岡本太郎が縄文の美を発見したからなんです。そして、岡本太郎の縄文解釈の集大成が《太陽の塔》です。昨年の執筆中の時期に、塔の内部展示を見ることができましたが、太郎さんにも大いに励まされています。

――岡本太郎の章もかなり読み応えがありました。ケロッピーさんは、この本をどんな読者に読んでもらいたいですか?

ケロッピー とにかく幅広い読者に手にとってもらいたいです。キーワードのひとつは「縄文」、わたしたちの先祖は実はタトゥーだらけだったかもしれないんです。そう思って見てもらえるといいですね。

 もうひとつは「タトゥー」、現代のタトゥーの歴史を縄文にまでさかのぼることがことができます。タトゥーとは人類の太古の時代から存在したカルチャーであることを理解して欲しいです。

 またテレビ番組『クレイジージャーニー』で僕を知ってくれた人には、カウンタカルチャーやストリートアートという切り口からも読んでもらえると思います。拙著『クレイジートリップ』(三才ブックス)を読んでくれている人にとっては、その続編でもあります。

 タトゥーを彫ることって、単なる装飾じゃなくて、痛みの伴う行為を経て、心身をアップグレードしていく冒険のような側面があります。そればかりか、日本全国にある縄文遺跡を巡る旅のキッカケとしても、この本はいいんじゃないでしょうか。

――最後に読者へメッセージをお願いします。

ケロッピー 今までの僕の活動は海外の新しいカルチャーを紹介することでしたが、縄文タトゥーは日本から新しいカルチャーを世界に発信することを目指しています。

 タトゥーは人類にとって、最も原初的なカルチャーのひとつです。その中でも縄文時代は豊かな文様文化を残すことから、その時代にタトゥーがあったなら、世界にも先駆けたものになっていたでしょう。僕らのプロジェクトは、それを具体的に復興させようというものであり、その成果が一冊の本にまとめられたのが本書です。日本から生まれた新しいカルチャーの記録として、ぜひ、本書を手にとって見てもらえたらうれしいですね。

――ありがとうございました

 人類の原初の暮らしからカルチャーに初めて踏み出したときに生み出されたタトゥー。そう考えると、なんとも想像力を刺激される話だ。『縄文時代にタトゥーはあったのか』という本は、人の肌に彫られた美しき文様とその歴史を知る旅に連れて行ってくれる。

(了)

【刊行情報】

ケロッピー前田『縄文時代にタトゥーはあったのか』

大島托(縄文タトゥー作品)

国書刊行会 絶賛発売中!!

本体価格2400円(定価2640円)

【内容紹介】

漆黒でオーバーオールな古代の和彫が近現代の鎖を断ち切り日本を日本に戻す。菊地成孔氏(音楽家・文筆家)推薦!!

土器や土偶にえがかれた線、円、点、螺旋といった我々を魅了する幾何学的な文様。これらがもしも太古の人体にきざまれていたとしたら――。世界中に残る痕跡をたどり、太古に失われたタトゥーを現代人に彫り込み「モダン・プリミティブズ」へと身体のアップデートを目指す壮大な試み。

ケロッピー前田(けろっぴー・まえだ) 

1965年、東京都生まれ。千葉大学工学部卒、白夜書房(のちにコアマガジン)を経てフリーに。世界のカウンターカルチャーを現場レポート、若者向けカルチャー誌『BURST』(白夜書房/コアマガジン)などで活躍し、海外の身体改造の最前線を日本に紹介してきた。その活動は地上波の人気テレビ番組でも取り上げられ話題となる。著書に『クレイジートリップ』(三才ブックス)、『クレイジーカルチャー紀行』(KADOKAWA)、責任編集『バースト・ジェネレーション』(東京キララ社)など。新刊本『縄文時代にタトゥーはあったのか』(国書刊行会)絶賛発売中!

公式twitter:@keroppymaeda

文・取材=松本祐貴

松本祐貴(まつもと・ゆうき)
1977年、大阪府生まれ。フリー編集者&ライター。雑誌記者、出版社勤務を経て、雑誌、ムックなどに寄稿する。テーマは旅、サブカル、趣味系が多い。著書『泥酔夫婦世界一周』(オークラ出版)。
・ ブログ「~世界一周~ 旅の柄」 http://tabinogara.blogspot.jp/

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