「日本の大麻取締法の規制根拠に強い疑問」弁護士・亀石倫子が断言! 高樹沙耶×石丸元章「大麻と法律」徹底議論

亀石 覚せい剤の副作用で傷害事件などを引き起こしているケースも多い。ところが――大麻でそんな経験をしたことはないし、聞いたこともありません。

石丸 津久井やまゆり園の裁判では、弁護団が植松聖死刑囚は大麻精神病だったと主張していましたが、判決では受け入れられていなかった。

高樹 これで検察側は、大麻使用が原因で犯罪を起こす事に直接的な因果関係はないと認めたという事にもなりますよね。大麻精神病はどうやら日本だけに見られる病らしい(笑)。でも、高濃度の酩酊作用のある大麻には人によってはやる気をなくし、ゴロゴロと過ごしてしまうようなケースがあるのも確かなのですよね。

石丸 ゴロゴロはしたいなあ。

高樹 たまにはゴロゴロもしないとね。しかもこのコロナで自粛の中、ゴロゴロしなきゃ、他に何するのって感じですよね。

亀石 私が担当した大麻取締法違反の事案では、他の犯罪をしたというケースはなかったんですね。それから、大麻を使うことで自らの健康を害している人も見たことがありませんでした。

石丸 なるほど。

亀石 ですから大麻事件の当事者達は、私たちの隣人、普通に社会生活を営んでいる人だと経験的に感じています。それなのに、大麻が覚せい剤と同じような扱いを受けていることに、強い違和感を感じていたんです。

高樹 合法のアルコールのほうが、事件を起こしたり、自分の健康を損なっていることが多いですからね。この世の中、おかしな事がたくさんまかり通っていますよ。

亀石 そういう流れで、私は、法律家として大麻取締法の規制根拠に疑問を持っていましたし、高樹さんをはじめとした方達が発信しているいろいろな情報を見るにつけ、先入観を排除して、フラットに考えてみる必要があるのではないか? 議論してみる必要があるのではないか? と考えていたんですね。

高樹 うれしいです。

亀石 一方で私は、昨年、参議院選挙に立候補したのですが――その時に、自分の関心のある政治テーマをいくつか選んでトークイベントを開催していたんですが、「大麻取締法について考えるイベントをやりたい」と選挙スタッフに提案してみたんです。すると、全員が大反対という。

石丸 うー(泣)、でもスタッフの人達の気持ちもわかる。当選のプラスになるかというと、微妙ですからね。立憲民主党からは何かありましたか。

亀石 政党からというよりも、信頼している身近な選挙スタッフからですね。「国政選挙に出馬する候補者として、大麻のことを語ることはマイナスにしかならない」と。私個人としては、たとえマイナスと捉える人がいるとしても、自分はこういうことを考えている人間だ、ということを話したかった。ただ、自分のために働いてくださっているスタッフが全員反対するなか、我を通していいのか悩んで……そのときはスタッフの意見に従ったんです。

高樹 その時はその判断で正解だったと思います。大麻に対してものを言う人間に対する、この国の空気はすさまじいものがありますからね。

亀石 大麻の話をすることが、そこまでタブーなんだということに、そのとき初めて気が付きました。口にすることさえ許されないという空気に、本当に驚きました。

石丸 二人の言葉のリアリティが重いです。厚労省を中心として大麻も覚醒剤も「ダメ。ゼッタイ。」そういう世の中の人々の空気は、現実としてありますよね、ううう。

画像は「厚生労働省」より引用

亀石 しかし私は、参院選で晴れて落選して(笑)、一人の弁護士に戻って、国政選挙の候補者のようなタブーがなくなった。再び自由にものが言えることになりました。そして、そうなったときに、大麻のことを語れなかったことに残念な気持ちが残っていたと気がついたんです。そこで、これからは「大麻取締法はおかしいのではないか」とはっきり言っていこうと決めたんです――。

高樹 素晴らしい! 力強いです! 大麻について積極的に語ってくださる弁護士は、これまでほとんどいなかった。陰では応援してくださる先生もいるんですけれど、公の場で大麻取締法のおかしさを主張する方は、私の知る限り今年、國母和宏さんの弁護を担当した丸井英弘弁護士、小嶺麗奈さんの件でマトリの違法捜査を指摘した望月宣武弁護士くらいかな。

亀石 大麻取締法について、法律の専門家、弁護士が黙っているのは、考えてみればおかしなことです。お医者さんでも正高佑志先生など、医療大麻について、積極的に発信されていますよね。なので、私もあえて積極的に、大麻取締法についてツイッターで発信しています。

高樹 私も正高先生のSNSを追っかけています。先生が代表を務めるGREEN ZONE JAPANの活動も警視庁や厚労省の広報物にツッコミを入れるとか、賢くて、過激で好きです。

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