和歌山市の動物愛護クラウドファンディング詐欺疑惑、報道内容を超える「ずさんな実態」判明! 現地の活動家が暴露

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イメージ画像:「Getty Images」

■和歌山市の保護犬・猫を取り巻く環境

A夫妻  動物愛護管理センターの職員さん達は、本当に犬猫を大事にされて、上手くやろうとしてましたよ。飼育スペースも広く取られ、一生懸命に里親探しをされていました。まずは里親探しに注力し、それでも見つからない場合、古くからいる犬猫から順に注射をうって安楽死させる流れのようです。

 緊急事態宣言中に安易な気持ちでペットを飼って、やはり飼えなくなったのか、宣言明けには犬が40匹くらい収容されていました。センターの職員さんやボランティアの努力もあって、最近では10匹くらいになったようですが。

――なるほど、では今回の問題はとにかく行政にあると。

A夫妻  はい、和歌山市の衛生管理を担当する部署が現場を知らないことですね。実は動物愛護管理センターにいる獣医は市の職員です。獣医の資格はとったものの、30年くらい避妊手術の経験がない人もいる。ご本人たちも「手術なんて出来ない」と言ってるのに、おしつけられるように任されているんです。

 猫8匹の避妊手術も、麻酔を効かせたまま随分長い時間かかったらしく、その猫が生きているか心配になるくらいです。センターで猫のトイレを作るのに240万ほど投入するのに、肝心の獣医師が足りないという(笑)。お金の使い方については不明なことも多いんです。やはり、犬猫を助けようというポーズだけだった可能性もあるかと思います。「クラウドファンディングで集まった資金を年内に使わないといけないと勘違いした」と言い訳しているようですが……。

――とってつけたような言い訳ですね。

A夫妻  和歌山県は、人口10万人あたりの猫の殺処分率が2019年の調査では全国ワースト2です。目も開かないうちに子猫を処分すれば殺生にならないと、あるお坊さんが言ってましたが、その程度の認識の人もいる。

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たま駅長(初代) 画像は「Wikipedia」より引用

 にもかかわらず、県は和歌山電鐵貴志川線貴志駅で話題になった猫の「たま駅長」を観光客誘致に大いに利用していました。そのウラでは動物たちの殺処分を止めないばかりか、資金集めに利用するという酷い話です。犬猫の問題以外にも、欧米の多くの国で禁止されているイルカ漁・クジラ漁は平然と実施されていますね。

 それでも、和歌山の動物たちを取り巻く状況は数年前よりは改善して、「不幸な猫をなくすプロジェクト」として指定された動物病院や動物愛護センター(紀美野紀美野町)で不妊・去勢が無料でできる手術券を交付したり、住民の間でもアニマルウェルフェアの意識は少しずつ浸透しつつあるようです。

――今後どうすれば状況は改善していくとお考えですか?

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