本当は怖い「日本の節分」がヤバすぎる!絶対に後ろを振り返ってはいけない!?

 愛媛県や高知県のいくつかの地域には、夜中に交差点に豆を誰にも見られずに置いて帰ってくるという、丑の刻参りをほうふつとさせるような風習が残っている。松山市出身の女性(39歳)は話す。

「誰にも見られないという条件のほかに、他の人が豆を置いているのも見てはいけないとも教わりました。そして肝心なのは、豆を置いて戻る際に、絶対に振り返ってはいけないということ。『振り返ったら鬼の世界に連れていかれる』という祖母の言葉に怯え、子供時代は全力ダッシュして家に帰っていました」

 沖縄では節分に豆をまくのではなく、月桃の葉で巻いた餅を食べ、またその餅の煮汁を家の周囲に巻いて鬼を払うという習慣がある。そして面白いのはその理由だ。

 その昔、鬼と化した男が動物や人間の子供をさらって食べていた。これを憂いた男の妹は、瓦を混ぜた餅を作って男にたらふく食べさせ、さらに自らの性器を見せながら「上の口は餅食う口! 下の口は鬼を食う口!」と言って崖から蹴落として退治した。この伝説が、沖縄で節分に餅を食べられるようになった由来だとか……。

 広島県旧高田郡出身の50代の男性も、子供時代に節分に豆をまいたことがなかったという。

「うちの家は、代々の言いつけで節分の豆まきを禁じられていました。むかし、一族の先祖が節分に鬼に出くわし、豆をまかないように懇願されたという言い伝えが残っているからです。小学校での豆まき行事も、私は見学でした。同様に、私のほかにも2人ほど豆まきに参加しない児童がいたのを覚えているので、うちの家ではなく集落の風習だったのかもしれませんが、もう真相を知る人はもういません」

 京都の花街で、江戸時代から明治・大正あたりまで行われていた風習に「節分お化け」がある。お化けといってもそれはオカルトの類ではなく、今でいうところの仮装パーティだ。芸妓が男装をしたり、遣り手婆が芸妓の格好をしたりいたらしい。鬼を化かし、厄祓いをするという意味では、ハロウィンとも通じるものがある。

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