Qアノンを生んだ男「ビル・クーパー」の陰謀論がヤバい! 9.11を予言、イルミナティ、UFO… 「陰謀の父」が辿り着いた“結論”とは!?
■“911陰謀論”の創始者でもあったクーパー
そして今年1月6日の「米連邦議会議事堂襲撃事件」である。
議事堂に侵入して逮捕された1人、「バッファローの角男(Buffalo Horn Man)」こと、ジェイク・アンジェリはQアノンの「シャーマン」を自称しているのだが、そもそもはクーパーの著作によって世界を支配していると信じている秘密結社(イルミナティ、三極委員会、ビルダーバーググループなど)への理解を深めたと語っているという。彼もまた“クーパーの子どもたち”の1人であったのだ。
ルエラスらはクーパーの思想が、Qアノンを構成している現在人気のある“陰謀論”の基礎になっていることを示す顕著な例であると解説している。
クーパーの影響が色濃く残されているのはQアノンだけではない。クーパーはいわゆる“911陰謀論”の創始者でもあった。
2001年6月の時点でクーパーは、911テロ攻撃を予測していたといわれ、アメリカでまもなくひどい出来事が起こり、国の指導者たちがビン・ラディンのせいにするだろうと発言していたのである。
彼の予言が実現した2001年9月11日、クーパーは10時間にわたってラジオ放送を続け、世界貿易センタービルが制御されたビル解体爆破によって倒壊したと理論づけた。その理論は911テロ攻撃がアメリカ政府による内部犯行であったことを示唆したのである。クーパーが後の“911真相究明”運動の理論的な創始者であったといっても過言ではない。
また1995年にオクラホマシティの連邦ビルを爆破した首謀者であるティモシー・マクベイも、ビル・クーパーの信奉者だったといわれている。
このようにクーパーが後世に与えた影響はきわめて大きかったと言わざるを得ないのだが、世界は常にクーパーを偏執的で妄想的な陰謀論者として評価してきた。
生前の彼を知る多くの人にとって彼は傲慢で、不快で、自己を誇張し、失礼で、猛烈で、復讐心に満ちた人物に映っていたといわれている。しかし彼の性格がどれほどネガティブであると説明されても、彼が実際に数百人、数千人のリスナーと読者に多大な影響を与えてきたことは事実だ。
クーパーの葬式には85人が出席し、遠路はるばるやってきた者もいた。式のスピーカーの1人であったノリオ・ハヤカワ氏は次のように別れの言葉を結んでいる。
「彼の他の多くの否定的な特徴に加えて、制御できないアルコールの問題を抱えていました。しかし彼の風変わりで不快な性格にもかかわらず、彼の心の奥深くで、彼は良い人になりたいと思っていたと私は信じています。残念ながら、彼は暴力的な行為によって激動の人生を終わらせました。(中略)神がクーパーの魂を許し、祝福してくださいますように」(ノリオ・ハヤカワ氏)
トランプ支持者とQアノンが今後どのような動きを見せるのか予断を許さないが、いろんな意味でビル・クーパーの“復活”が見込まれているのだとすれば、今後もアメリカ社会にいくつもの波乱が待ち受けているのかもしれない。
参考:「Bad UFOs: Skepticism, UFOs, and The Universe」、「Arizona Republic」、ほか
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2024.10.02 20:00心霊Qアノンを生んだ男「ビル・クーパー」の陰謀論がヤバい! 9.11を予言、イルミナティ、UFO… 「陰謀の父」が辿り着いた“結論”とは!?のページです。UFO、イルミナティ、陰謀論、仲田しんじ、Qアノン、911、ビル・クーパー、国議会議事堂襲撃事件などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで