火星にもピラミッドが存在する? 火星にかつて文明があったと考えられる不思議なモニュメントとは

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画像は「Getty Images」より

 今年2月からアメリカ航空宇宙局(NASA)の火星探査機「パーサヴィアランス」が稼働を開始し、火星の新たな事実が解き明かされようとしている。ところで、テスラ社CEOのイーロン・マスク氏が人類の火星移住を本気で考えているように、荒涼とした赤い大地である火星は何かと人類との関係が深い。実は火星にはかつて文明が存在し、人類と深い関係にあったと主張する人々も存在し、そう思わせるような構造物が火星ではいくつも見つかっている。

 古代エジプト文明の象徴であるピラミッドが火星にもあると言われているのをご存じだろうか?

■火星のピラミッドとは?

 NASAの火星・金星および水星の探査計画「マリナー計画」の一環で、1971年5月30日に打ち上げられた探査機「マリナー9号」は、同年11月14日に火星の惑星軌道に乗った。火星軌道上からエリシウム平原を撮影した写真に奇妙なピラミッド状の構造物が写っていたのだ。それらは三角錐型で、四角錐であるエジプトのピラミッドとは異なるが、自然物と言うには奇妙なほど人工的な姿をしていた。

 イギリスの人気テレビシリーズ『ドクター・フー』は、1975年にこのことをネタにした「火星のピラミッド」というエピソードを放映した。

 その後も火星のピラミッドはNASAの「バイイキング」、「マーズ・パスファインダー」などといった探査機によってたびたび撮影されたきた。最近では2018年にも火星周回衛星が撮影した高精細画像の中に巨大な三角錐ピラミッドが写っていることが発見され、大きな話題になった。

 こうしたピラミッドは人工物だと指摘する人もおり、古代火星文明が実在した証拠だと主張されることもある。しかし、長年の侵食の結果だとする見方が多く、また、錯覚の一種である「パレイドリア」だとも言われている。これは雲の形から動物、顔、何らかの物体を思い浮かべたり、月の模様から人や兎の姿が見えてきたりしてしまう心理現象のことだ。今回はピラミッドの他にも火星にかつて文明があったと考えられる不思議なモニュメントを3つ紹介しよう。

■古代火星文明が存在した証拠?

・火星の人面岩

 火星にはピラミッドの他にもおかしな構造物が多い。火星のピラミッド以上に有名なのが「火星の人面岩」だろう。

 1976年、NASAの火星探査機「バイキング1号」が火星のシドニア地域で奇妙な物体を撮影した。それは長さ3km、幅1.5kmにも及ぶ巨大な人間の顔で、周辺にはピラミッドなどの人工的な地形まで存在していた。NASAは「光と影の具合でたまたま顔のように見えるだけ」と発表したものの、古代火星人の遺跡だとかエイリアンが作った人工物ではないのかといった臆測が世界中に広まった。

 人面岩の正体をめぐる議論は白熱し、シドニアはその後の火星調査でも注目の的となった。だが、1996年に「マーズ・グローバル・サーベイヤー」、2006年に「マーズ・エクスプレス」が撮影した鮮明な画像には、かつてバイキング1号が撮影したような人間の顔は映っていなかった。NASAは「人面岩は自然物である」という見解を改めて示した。

 だが現在でも、人面岩は本当にエイリアンによる人工物であると主張する学者たちがいる。2017年に逝去した米・テネシー大学宇宙研究所の元物理学教授であるホレイス・クレーター氏もその一人で、2016年には専門誌「Jornal of Space Exploration」に論文を発表し、シドニアの地形が人工物か否か検証を行った。2018年には、クレーター氏の論文共著者で米ソノマ州立大学の哲学科教授のスタンレー・マクダニエル氏と、SETIプロジェクトにも参加するコンピュータの専門家アナンダ・シリセーナ氏らが新たな論文を発表し、人面岩の画像を改めて分析し直した結果、火星の人面石はNASAの主張するような自然物ではなく、知的生命体の手による人工物であると結論づけた。その証拠として、人面岩の中には「眼球」と「歯」があることなどを示した。

 こうした見解は科学者に広く認められているわけではないが、人面岩をめぐる論争は今も未決と言って良いかもしれない。そしてこれが人工的な構造物だとしたら、火星の謎は一層は深まる。いったい誰がこの人面岩を掘ったのか? 少なくとも過去には地球外知的生命体が存在した証拠にもなるかもしれない。

・火星のスフィンクス

 そして火星にはピラミッドの他にスフィンクスまであるというのだ。1997年に火星探査機「マーズ・パスファインダー」が撮影したパノラマ画像に横たわるスフィンクスらしきものが写り込んでいた。ピラミッドとスフィンクスとなれば、もう古代エジプト文明との関係を疑わざるを得ないが、実はこのスフィンクスは火星の人面岩とも深い関係があると指摘されている。

 映画監督であるデイヴィッド・S・パーシー氏とマリー・D・M・ベネット氏の共著『Dark Moon:Apollo and the Whistle Blowers』において、スフィンクスと火星の人面岩が同一の起源を持つと主張されているというのだ。

 両氏は火星の人面岩が“対称的”である点に注目。画像を分析したところ、影となっている顔の半面にも顔のパーツが対称的に配置されていることを突き止めた。そこからスフィンクスと火星の人面岩の関係性も示唆されるという。

 とはいえ、こうした共通点は偶然かもしれない。

・火星の遺骨

 だが、火星にかつて存在したかもしれない知的生命体の“遺骨”が見つかっているとしたらどうだろう?

 2015年6月28日協定世界時(UTC)12:27:26にNASA火星探査機「キュリオシティ」に搭載されたカメラMAHLI(Mars Hand Lens Imager)が撮影した画像に遺骨らしきものが写っていたという。肋骨や頭蓋骨らしきものが残されており、一見したところ骨のように見えなくもない。

 専門家らは「知的生命体の化石」、「火星の王や宗教家」の遺骨だと主張したが真偽は不明だ。これもやはり錯覚やパレイドリアの可能性は捨てきれないが……。

■トカナ的見解

 古代から宇宙人は地球をたびたび訪れていたとする「古代宇宙飛行士説」では、古代宗教も宇宙人にもたらされたものだとされている。たとえば、古代エジプト文明で崇拝されていた、現代の宇宙服を着ているとしか思えない不可解な神などはその最たる証拠であると、かねてからUFO研究家らが指摘してきた通りだ。さらに古代の宗教のみならず、キリスト教、イスラム教、仏教といった世界宗教も地球外生命体、特に火星人の影響下で成立・発展したものであるとも噂されている。

 そして彼ら宇宙人は火星から地球にやってきたとする説もある。だからこそ、古代火星文明のピラミッドやスフィンクスなどが地球でも見られるという理屈だ。火星文明は核戦争により滅亡したとも言われており、1970年代から90年代にかけて行われた米軍の極秘超能力計画「スターゲイト・プロジェクト」では、遠隔透視者が古代の火星を透視し、シェルターに隠れる死にかけの火星人らがいたと報告している。

 そして彼ら火星人は荒廃した火星から逃げるための移住先を探しており、その候補に地球に似た緑豊かな火山のある惑星を見つけたとも。もしこれが地球のことならば火星人は地球に移住したと考えることもできるだろう。そして、冒頭でも述べたように今度は人類が地球から火星に移住する計画を立てているが、これは皮肉なことかもしれない。

 とはいえ実際のところ紹介した構造物は自然形成されたというのが科学者らの見解であり、古代火星文明が存在したかどうかも分からない。ただ、こうした荒唐無稽なロマン溢れる空想に浸るのもたまには悪くないだろう。もしかしたら通説を覆す驚愕の事実が今後発見されるかもしれない!?

TOCANA編集部

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