ウクライナ侵攻と台湾侵攻が連発で第三次世界大戦へ!? 国際政治学者「その次は日本侵攻も」
ウクライナ情勢が緊迫する中、(各国の外交ボイコットが波紋を呼んだ)北京オリンピックを開催する中国とロシアが結び付きを強めている。ロシアがウクライナに、中国が台湾に侵攻した場合、米国をはじめとするNATO 対 ロシア・中国という全世界を巻き込んだ構図の世界大戦に発展する恐れもある。その場合、日本も決して戦争と無縁ではいられないだろう。世界はどこに向かうのか。筆者はウクライナの国際政治学者であるアンドリー・グレンコ氏(@gurenko_andrii)にインタビューを行った。
■日本にも迫る危機
――よろしくお願いします。今後ロシアはウクライナに侵攻し、戦争になりますか?
アンドリー・グレンコ氏(以下、グレンコ) プーチン大統領の計算次第でしょうね。現在、欧米はウクライナに武器を提供し、制裁としてロシアとの貿易や技術提供を制限しています。これが続いてロシアの損害が無視できないレベルになった時、プーチン大統領がどう考えるかですね。
米国はロシアに侵攻させまいと毎日必死に動いていて、米軍を派遣することになりましたが、バイデン大統領がどこまで強固な意思を持っているか次第という面もあります。全面戦争になるか、ロシアに近いドネツク(ウクライナ東部の州)などでの局地戦になるか、両方の可能性があります。
――全面戦争になる場合、核兵器が使われる可能性はありますか?
グレンコ 核兵器は使わないでしょう。そもそも、核兵器を使用すれば双方が多大な被害を受けプーチン大統領の身も危なくなるので、そこは合理的な判断を下すはずです。
――今回のウクライナ危機は日本にどのような影響をもたらしますか?
グレンコ 全面戦争になり、例えばロシアがウクライナを半分占領できたとしたら、ロシアと親密な中国も「戦争は正当な手段だ」と考える可能性があるでしょう。習近平国家首席が「プーチン大統領にできたなら自分にもできる」となった場合、中国軍が台湾に侵攻する可能性はあります。その場合、もちろん日本に直接的な影響が出るでしょう。自衛隊が戦地に派遣されるかが問題ですが、日本が何の行動も起こさなかった場合、次は中国が日本に侵攻する可能性も否めないので、私は日本の軍事力強化が必要だと思います。現に尖閣諸島や北方領土に対しても中国とロシアが共同作戦を練る可能性があります。
■プーチン「2つの信念」
――なぜ、プーチン大統領はこのタイミングにウクライナに侵攻しようとするのですか? コロナ禍で世界経済が不況に陥る中、軍需を増やして景気を回復させるなどの意図は?
グレンコ この場合は、経済的な理由よりもプーチン大統領の“信念”によるものが大きいですね。ロシアの経済を立て直すなら、欧米と積極的に貿易をする方が得策です。しかし、たとえ欧米から制裁を受けてもウクライナを入手しようと、プーチン大統領は2010年から準備してきました。
――“信念”とは?
グレンコ まず一つは、大国主義の復活です。プーチン大統領は旧ソ連の崩壊について「間違っていたことであり、旧ソ連圏はロシアから不当に奪われた土地だ」と考えており、ソ連という超大国を取り戻したいのです。
そしてもう一つは、プーチン大統領が「ウクライナ民族はロシアと同じ民族」だと考えている点。論文を執筆して、大統領府のHPにも公開しています。
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2024.10.02 20:00心霊ウクライナ侵攻と台湾侵攻が連発で第三次世界大戦へ!? 国際政治学者「その次は日本侵攻も」のページです。台湾、プーチン、ウクライナ、北京五輪、第三次世界大戦などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで