家族全員を殺して“研究”… ギリシャ史上最悪の連続殺人鬼「フランケンシュタインの息子」の犯行全貌

2022.03.23 10:30

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家族全員を殺して研究… ギリシャ史上最悪の連続殺人鬼「フランケンシュタインの息子」の犯行全貌の画像1

画像は、「The Sun」より

　ギリシャの首都アテネにあるコリダロス刑務所精神病院で2019年2月12日、「フランケンシュタインの息子」として悪名高いシリアルキラーの男が死亡した。この男はテオフィロス・セヒディス（当時47）で、シャワーを浴びている間に心臓発作を起こしたといわれている。

　セヒディスはエーゲ海北東部のタソス島で1996年5月19～20日、両親と姉、叔父、祖母を次々と殺害し、遺体を解体した。その上、「さらなる研究」のために家族の脳を取り出して冷凍庫で保管した。このときセヒディスは24歳の法学部生だった。

　事件の動機は、家族が自分に対して陰謀を企てているとセヒディスが「確信した」ことだった。当時の精神医学的な評価では、セヒディスが統合失調型の障害だったと結論付けられた。

　逮捕されたセヒディスは「彼ら（家族）は私を殺したかったのですが、私が先に彼らを殺しました」と犯罪を自白し、殺害した家族の遺体をどうしたのかを冷静かつ詳細に説明した。それによると、セヒディスは遺体を斬首した後に解体して、脳を取り出してから冷凍庫に入れて「研究」したという。

「私はちょうどいくつかの脳を取り出して冷蔵庫に入れたばかりです」と警察官に話したセヒディスは、「私は精神医学と医学の知識を持っているので、人間の脳の解剖学的構造を調べたかっただけです。ただそれだけです。頭部の1つは既に壊れていて、脳が飛び出していたので、この脳を冷蔵庫に入れるのはどうでしょうか」と付け加えた。

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画像は、「The Sun」より

　セヒディスの最初の犠牲者は叔父のヴァシリス（当時58）で、口論の後に崖から突き落とされた。セヒディスは「もう苦しむことはない」ようにヴァシリスの首を切り落とした。その後、遺体を茂みに隠し、新しいシャツと狩猟銃を買いに行った。

　セヒディスは帰宅後、家族がナイフで自分を攻撃しようとしているという妄想に駆られ、父親のディミトリス（当時55）を狩猟銃で撃ち、母親のマリア（当時48）、姉のエミー（当時27）、祖母のエルミオニ（当時75）をナイフで刺して殺害した。そして、チェーンソーを使って遺体を解体し、ゴミ袋に入れ、カヴァラ市の埋め立て地に捨てた。

　ヴァシリスの妻であるエレニはベルギーに住んでいた。セヒディスがエレニと電話で話したとき、ヴァシリスを含む家族全員がドイツで生活していると話した。しかし、エレニは夫とセヒディスの家族が行方不明になったとベルギーの警察に連絡した。警察はセヒディスの行動に疑いを抱き、調査を続けていた。

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画像は、「The Sun」より

　7月21日、セヒディスは銃や弾薬を所持していたとして車を運転中に逮捕された。懲役10か月を宣告され、約27万円相当の罰金を科されたが、所在が明確なため釈放された。約1カ月後、セヒディスは数時間の尋問の後、家族失踪の容疑者として逮捕された。

　警官は、セヒディスの家中に乾いた血痕があるのを確認し、2本のチェーンソーと1本の斧を発見した。壁には「間違い」という言葉が書かれていた。セヒディスは後に記者からこの言葉が何を意味するのかと尋ねられたとき、「間違いは間違いを意味し、それ以上のものではありません」と答えた。検死官のM.ジョージアディスは地元新聞に次のように語った。

「何とも言えないほどに不気味で衝撃的な光景でした。犠牲者の2人（父と母）が頭を撃たれた後、脳の一部が壁や浴室、天井に付着しました。家中には乾いた血が見られました。カーペットは血で真っ赤で、特に彼が姉の胸を刺して殺害した場所はひどかったです」

　セヒディスの家族の遺体は見つからなかった。近所の住民は、セヒディスを常に一人で行動し、読書とクラシック音楽を愛する非常に知的な、静かな若者だと説明しました。

　セヒディスは8月に一晩中尋問された後、ついに家族殺害を自白した。家族全員が自分を殺害することを企てていたので、自衛のために彼らを殺害したと主張し、後悔していないと述べた。