統一教会と政治の癒着、米国の方が数段ヤバい!? 浸透・洗脳のプロセスと恐怖の資金源をジェームズ斉藤が徹底解説!

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イメージ画像:「Getty Images」

──第1面に広告ですか!? いくらかかるんですか?

ジェームズ  相当でしょう。なにしろ第1面を全面ですから。しかし、いくらかかろうが日本の信者から搾り取ればいいわけですから、彼らは痛くも痒くもありません。実は、統一教会は日本以外の国では霊感商法などで無茶な献金はさせていないのです。世界中の統一教会の資金の70%は日本支部からのもので、年間70億円以上もの金がアメリカの本部に送金されていたと言われていました。その金を使って文鮮明は危機にあったニクソンに取り入り、74年にはホワイトハウスを訪ねて直接会談を成功させるまでになったのです。

 ここから文鮮明の快進撃が始まります。統一神学校を全米各地に作り、76年にはニューヨークのティファニービルを240万ドル(当時のレートで9億円)で買収し、信者たちの宿泊先や会合の場所としてマンハッタンの高級ホテルを500万ドル(約15億円)で買いあげています。そしてワシントンD.C.で約50万人を集めたラリーを開催し、文鮮明はそのカリスマ性を否応なく発揮するのです。

──CIAが目をつけただけあって、もともとカリスマ性はあったんですね。

ジェームズ  文鮮明のカリスマ性だけではありません。ここにはCIAが絡んでいて、CIAの極秘洗脳研究であったMKウルトラなどの最先端の洗脳技術を統一教会に伝授していたのです。これは日本をはじめ、全世界で効果を発揮しますが、アメリカでは自分の膝下であるホワイトハウスがターゲットになるという、全く笑えない諜報工作の大失態を演じてしまうのです。このアメリカ工作で重要になってくるのが韓国人実業家の朴東宣(パク・ドンソン)です。彼はニクソン政権が韓国から米軍を引き上げようとしていることに危機感を覚えて米政界工作を開始するわけですが、これがコリアゲートという大スキャンダルに発展します。この詳細について彼自身が雑誌『新政界往来』に寄稿していますので、ちょっと長いですが、見てください。

──本人が語っているんですね。

ジェームズ  よく読むと興味深い発言があるので注意して読んでみてください。

「米国で70年代、歴史的に空前絶後のコリアゲートという事件が起きた。その事件で訴追されたのが私だ。

 

 事件は1976年10月26日、私がヒルトンホテルで泊まっていた時に起きた。半年で解決すると思ったが、戦いは3年続いた。

 

 ワシントン・ポストとニューヨーク・タイムズがコリアゲート記事を競争して出した。韓国政府の代理人として米国下院議員ら150人を買収したという容疑だ。米国は違法ロビーイングしたという疑惑で、私を起訴した。

 

 コリアゲートの時は、米国のメディアは私を非難した。韓米関係を悪化させたというのだ。しかし、私はロビイストではなく、民間外交をやっただけだ。無論、お金も使ったがすべて私が汗を流して稼いだものだ。韓国はとても貧乏でロビー資金を出せるようなゆとりはなかった。ただ、私はそういうお金を出して米国の国会議員の選挙助けになるのが名誉なことだと思っていた。その当時、米国では外国政府が政治家に資金を出すのは不法だったが、外国人が米国の政治家のために資金を出すのは不法ではなかった。

 

 当時、米国にはコメを売らないと落選する下院議員がいた。クリントン大統領のアーカンソー州やルイジアナ州、それにミシシッピ州とテキサス州だ。それに東洋人がたくさん住んでいるカルフォルニア州もそうだった。そうした州が力をあわせてグループを作り、議員86人が「コメを買ってくれたら、あなたちが希望(米国の援助)していることを全部やってあげる」ということだった。

 

 それを朴正煕大統領に報告したら、やってみなさいという。それで、ロビー活動ではなく、私の出身母校ジョージタウン大学を軸に動いた。

 

 ジョージタウン大学での学生時代には、外国人としては初めて生徒会長に就任していた。日本では料亭とかで話をすることがあるが、米国ではうまくいった人たちはクラブを作る。そして金があるから建物を買うとかして運営されるクラブは、ハイソサイアティーの社交場になる。

 

 私もジョージタウンクラブというのを、ワシントンに作った。外国人として私が中心となって社交する場所を作りたいと思ったからだ。

 

 ワシントンでは社交的に大きなものになると、ドアを全部開ける。カソリック教会にもワシントン駐在大使がいる。教会は社交上手な司教をワシントンに送るのだが、社交的にヘゲモニーをとると、政治家も頭を下げてくるようになるから、その効果は大きなものがある。」

 というものです。非常に優秀で抜け目のない人物であることがわかるでしょう。一説によれば、彼はアメリカの主要な政治家36人に各々100万ドルを献金し、周辺156人にも金を渡したと言われています。

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