腐敗しない棺と「眠れる森の美女」とは? 関係者全員が死亡したロシア鉱山での発見

 ロシア超常現象研究誌が1969年9月初旬にロシアのケメロヴォ州ティスルスキー地区リチャフチクという村で起こったとされる、「眠れる森の美女」についての興味深い話を報告している。

 同村のある炭鉱で岩盤を砕くために発破をかけた際、深さ70メートル、幅20メートルほどの炭層の中心部で、鉱夫カルナウコフ(後に自動車事故で死亡)が、2メートルほどある精密な機械細工の大理石の棺を発見。現場責任者のアレクサンドル・アレクサンドロビッチ・マサリギン(1980年に胃潰瘍で死亡)の命令で、直ちにすべての作業が中止され、引き上げられることになったという。

 棺のふたのすき間には、ところどころ石化した接着剤が張り付いており、それを入念に剝がしながら棺は開けられたそうだ。この未知の接着剤は、石化していても太陽の熱で透明な液体になり、流れ出たという。ある鉱夫は、それを自分の舌に塗ってみたところ、1週間後に発狂し、2月には自分の家の戸口で寒空の下凍りついていたそうだ。

 箱のふたは、ぴったりとはまるようになっていて、内側の縁は二重になっており、15cmもの厚みがあったとも。中にはピンクとブルーの弾力のある透明な液体で満たされており、その液体の中には、長身約180センチの細身で非常に美しい30歳程度の女性が横たわっていたという。繊細なヨーロッパ的な顔立ちで、腰のあたりまで赤みがかった濃いブロンドの髪が覆っており、青い目は大きく見開かれていたが、女性は眠っているように見えたそうだ。

 下着は身に着けておらず、色とりどりの刺繍が施された雪のように白いレースのドレスを着ていて、頭部には25×10センチ程度の大きさの長方形の金属製の箱が置かれていたそうだ。

 この棺は朝10時頃から午後3時頃まで公開され、村中の人がこの奇跡を見ようと集まってきたが、すぐさま消防、軍、警察が大挙して押し寄せ、挙句には軍のヘリコプターに乗って来た“同志”十数人が、伝染病の発生を言い訳にして、その場にいた人々に棺桶から離れるよう命じたという。

 その後、発見場所は封鎖され、棺に触れた者、近くにいた者まで列に並ばせ、緊急の診察が行われることになった。

 同志らは、棺を軽量化するため中の液体を抜くことにしたが、液体を抜くと、驚いたことに棺の中で眠っていた美女の死体が目の前で黒く変色し始めたという。そして、再び液体を流し込むと、肌は白さを取り戻したそうだ。

 彼らは液体を抜くことを断念し、棺はそのままヘリコプターで運ばれたという。接着剤の残骸は土とともにビニール袋に集められ、ヘリコプターはノボシビルスクに向かったとされている。

 その後、この棺と女性は専門機関で分析され、以下のことがわかったという。

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