フォトショ以前のコラージュ写真と戦前の犯罪現場写真集！ 驚異の陳列室「書肆ゲンシシャ」が所蔵する奇妙な本

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■SMに興味津々の客もやってくる古書店

――「エログロ」までいくと、さすがに変態度が増しますが、ゲンシシャにはSM関連の書物を求めて訪れる人もいそうですね。

藤井　多いですよ。この間もアラーキー（荒木経惟）のモデルをやっていたという女性が遊びに来てくれました。東京の方で、家の近所のラーメン店に行ったら、隣に座っていた客のおじさんがまさかの緊縛師で、「今度縛られてみないか？」と誘われたらしいです。

――そんな「変態同士の奇跡」みたいな出会いが……。

藤井　その女性は、「今、東京では緊縛がはやっていて、女の子はみんな縛られたがっている」と言っていましたね。

――だいぶ世界観がゆがんでいると思いますけど……。一体、東京のどこのレイヤーで生活しているんだ（笑）。でも、観光客も別府だったら、羽を伸ばして何を言ってもいいと思っているのかしら？

藤井　そんなことないですよ！（笑）　まあ、そういう変わったお客さんが来られるのは、間違いないですがね。

――別府といってもゲンシシャは温泉街とは反対側に位置していますから【編注：温泉街は別府駅の東口周辺に集中しており、書肆ゲンシシャは西口側の住宅街に店を構えている】、観光ついでにフラッと入る人はなかなかいないでしょうね。

 
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