インドネシアで目撃される「小柄な人々」の謎… 現生人類とは異なる“ホモ・フローレシエンシス”か
インドネシアのフローレス島では、ここ数十年の間で小さなヒト型生物の目撃証言が複数回報告されている。
通称「ホビット」と呼ばれている小柄なヒト型生物が実在する証拠として、2003年に初めて洞窟から発掘されたホモ・フローレシエンシスと名付けられた化石人類の存在が上げられている。
ホモ・フローレシエンシスは身長1メートルあまりのかなり小柄なヒト科であり、約6万年前に絶滅したとされている。体格に合わせて脳も小さかったが、石器などを加工する能力は持ち合わせていたという。
米アルバータ大学のグレゴリー・フォース教授によれば、フローレス島にいるとされる謎の「猿人」は、このホモ・フローレシエンシスが環境の変化を乗り越えて現代まで島で生き残り続けたものではないか、と考えている。フォース教授は「The Debrief」の最近のインタビューにて、島の地元の人々が「ライホア」と呼ぶ小型のヒューマノイドと遭遇した事例を数多く挙げている。地元の人々による証言はあまりにも多く、説得力があるものだったため、彼は多くの証言を取材して記録するようになった。
「ライホア」の目撃証言で特に興味深い点は、目撃証言の多くが島でホモ・フローレシエンシスの化石が発見される以前にさかのぼるという事実だ。また、ビッグフットやイエティなどの獣人型UMA※と違い、フローレス島で目撃されている猿人は小柄な体格のものしかいない。大型の個体やたまたま目撃されていたのが幼体だった、という訳ではないようなのだ。
※ UMA(ユーマ、Unindentified Mysterious Animal)とは未確認生物を意味する和製英語。未確認生物とは何世紀にもわたって語り継がれてきた物語や伝説に登場したり、また、今日でも目撃例があるが実在が確認されていない生物のことだとされている。物語、伝説、噂話などで語られる生物であるため、科学的な対象ではなく、“オカルト”に分類される。英語圏で、未確認生物はCryptid (クリプティッド)と呼ばれ、これを研究する学問はCryptozoology(クリプトズーロジー、暗号生物学)と呼ばれるのが一般的。
「彼らは直立二足歩行をする限りにおいては人間に似ています。顔は猿に似ているそうですが、恐らく島民たちは猿と類人猿を区別をしていないのでしょう」とフォース教授は語る。
では、フローレンス島の人々は「生きた化石」とも言える化石人類の生き残りに遭遇していたのだろうか? 残念ながらフローレンス島の猿人については物的証拠がまだ存在していない。今後の調査でフローレンス島に化石人類の生き残りが生息していたことが明らかになるのだろうか?
2017年にインドネシア・スマトラ島北端に位置するバンダ・アチェの森林で幻のピグミー族「マンテ族」らしき人物の映像に収められたことがあった。マンテ族は、身長1メートルほどで筋肉質、角張った顔に狭い額、腰まで届く長い髪という特徴を持っていたといわれる、かつてアチェのジャングルに存在した伝説の民族だ。すでに絶滅したといわれるが、現在でもマンテ族の存在を信じる研究者もいる。ホモ・フローレシエンシスとの関係も示唆されている。
・絶滅したはずの伝説のピグミー「マンテ族」の撮影に成功?半裸で走り去る! 超小型原人「フローレス」とも関係か?=インドネシア
参考:「The Debrief」ほか
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勝木孝幸(ミステリーニュースステーションATLAS編集部)の記事一覧はこちら
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