バチカンの謎4選! 世界最大のポルノコレクション、美少女失踪事件、「教皇の銀行家」の不審死…

 世界で最も小さい国であり、最も秘密主義的な国の一つであるバチカン市国。6月に元米国情報局員のデイヴィッド・グルシュ氏が「バチカンがUFO墜落の隠蔽を手伝った」と告白したことから、バチカン市国に対する注目度が上がったとも言われている。

 しかし、バチカン市国に関係した謎は他にも沢山あるのだ。今回はそれらの謎を紹介していこう。

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画像は「Getty Images」より

バチカンの謎1
使徒文書館に隠された秘密

 1612年に設立され、現在は地下壕に収められているバチカン使徒文書館は、歴史上最も魅力的な書類や手紙が収められている図書館とされている。

 同館に所蔵されている文書は本の頁数に換算して約1700万頁分にものぼる。文書の中にはヘンリー8世のキャサリン・オブ・アラゴンとの結婚の取り消し要求書面や画家ミケランジェロによるシスティーナ礼拝堂の絵の未払い請求に対する苦情、ヒトラーとの手紙などが含まれている。

 さらには作家ダン・ブラウンの著作『ダ・ヴィンチ・コード』にも登場する、イエスに妻や子孫がいた証拠、あるいはイエスが存在しなかった証拠となる文書や、キリスト教における重要な秘宝である聖杯や聖櫃(せいひつ)についての情報、更にはベネディクト派の修道士が過去に戻り、磔刑を撮影するために作ったとされるタイムマシン「クロノバイザー」があるとまで言われている。

 中には地球外生命体の証拠や世界最大のポルノコレクションが存在する説もあるが、さすがにこれは噂に尾ひれがついて生まれたものとみるのが良さそうだ。

 ほとんどの記録は立ち入り禁止区域に保管されているが、バチカンは特定のアーカイブを公開している。興味がある人は見てみては如何だろうか。

バチカンの謎2
神の銀行家

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ロベルト・カルヴィ(画像は「Wikipedia」より)

 1982年6月18日、イタリア人銀行家ロベルト・カルヴィ(62)氏がロンドンのブラックフライアーズ橋で首を吊っているところを発見された。彼のポケットにはレンガと、異なる通貨で1万2500ポンド近い現金が入っていた。

 カルヴィ氏はバチカンとの密接な関係から「教皇の銀行家」と呼ばれていたが、自身が率いる銀行「バンコ・アンブロジアーノ」の破綻後、死の一週間前に偽造パスポートでイタリアから逃亡していた。

 彼はローマ教皇ヨハネ・パウロ2世に対し、銀行の破綻は「想像を絶する大惨事となり、教会は最も深刻な被害を受けるだろう」と警告していた。その後、アンブロシアーノ銀行の10%を所有するバチカン銀行を通じて、数百万ドルが吸い上げられていたことが判明したのだ。

 カルヴィ氏の死は当初自殺と考えられていたが、法医学的検査の結果カルヴィ氏の靴に足場の跡がなく、首の傷は首吊りによるものではないこと、ポケットに入っていたレンガに触れていなかったことが判明したことなどから殺人事件であると断定された。しかし、誰がカルヴィ氏を殺害したのかは明らかになっていない。カトリック教会関係者との取引が関係しているとか、マフィアが関係していると噂されたが今もって謎のままだ。

バチカンの謎3
美少女失踪事件

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エマヌエラ・オルランディ(画像は「Getty Images」より)

トカナ過去記事:【未解決】39年前のバチカン美少女失踪事件に新展開! 高官の不審な動き、マフィアの証言… 深すぎる闇!

 1983年6月22日、当時15歳のエマヌエラ・オルランディさんはローマでフルートのレッスンを受けた後、バチカン市国の自宅に戻ろうとしていた。しかし、彼女はそれっきり姿を消してしまい、遺体すら見つかっていないのである。

 法王庁の職員であった父エルコレを持つ彼女の失踪については、さまざまな疑惑が出た。たとえば2年前にローマ教皇ヨハネ・パウロ2世を狙撃したトルコ人、メフメト・アリ・アグカを解放するために誘拐され、身代金を要求されたという説。またテロリストやKGB、マフィアに捕まったという説や、誘拐され、バチカンの乱交パーティに使われ、その後殺害されたという説もある。さらに別の説では、彼女がバチカンの保護下でロンドンに住んでいたが死亡したという話もあり、遺骨がロンドンから送られたことを示すリーク文書が出てきた。

 2019年、エマヌエラが埋葬されているかもしれないという密告を受け、市内にある2つの墓が開かれたものの、遺骨は発見されなかった。その後、バチカン、イタリア両当局は、このリーク文書は虚偽であったと結論づけている。なお、今年初めに検察はこの事件を再捜査すると述べた。Netflixのシリーズ「バチカン・ガール」では、ドキュメンタリー制作者がエマヌエラの友人にインタビューし、失踪の1週間前にヨハネ・パウロ2世に「近い」人物から性的虐待を受けたと打ち明けていたことを明らかにしているが、真相は明らかになっていない。

バチカンの謎4
教皇ヨハネ・パウロ1世の死

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ヨハネ・パウロ1世(画像は「Getty Images」より)

 1978年、ローマ・カトリック教会をわずか33日間だけ率いたローマ教皇ヨハネ・パウロの死は、今もって謎に包まれている。

「微笑みの法皇」とも呼ばれたヨハネ・パウロ1世は1978年9月28日に心臓発作で亡くなり、1605年以来、最も在任期間の短い教皇となった。

 当初、バチカンは神父が亡くなっている教皇を発見したと発表した。しかし、後に2人の修道女に発見されたことが判明し、女性が私室に入ることを嫌ったため、証言が変更されていたことが判明したのだ。

 ヨハネ・パウロ1世の死については諸説あり、フリーメーソンの陰謀を暴こうとしていたために殺害されたという説や、バチカンの内部関係者が関与した金融詐欺を暴くのを防ぐために毒殺されたという説もある。

参考:「Daily Star

【本記事は「ミステリーニュースステーション・ATLAS(アトラス)」からの提供です】

文=勝木孝幸(ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

ミステリーニュースステーションATLAS編集部員
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