動物と自認し四つん這いで生活するイギリスの十代の若者「シアリアン」が急増
動物として生きる若者が増えているという。自分がイヌやネコであると認識し、四つん這いで生活を送る“シアリアン”とは――。
■“獣人”を意味する「シアリアン」の若者が増加中!?
ダーウィン的にはサルから進化をしてきた人間だが、ひょっとすると進化の頂点に達し、今後は退化への下り坂が待っているのだろうか!?
“獣人”を意味する「シアリアン(Therian)」を自認する若者たちは、四つん這いでの生活を「TikTok」などのSNSで共有し、そのコミュニティが一躍人気となっている。
シアリアンと自称する彼らは自分を深いレベルで動物と同一視しており、決してミッキーマウスやキティちゃんなどの動物キャラクターファンとは違うのだと主張している。
シアリアンは文字通り自分を人間以外の動物であると認識し、四つん這いで日常生活を過ごし、特定の動物の特徴や仕草を模倣している。シアリアンのコミュニティは今ではとても人気があり、そのハッシュタグはTikTok上で100万近くの投稿を集め、動画の再生回数は37億回に達しているという。
数々の動画クリップでは、シアリアンであることの「カミングアウト」の方法を解説しているものもあれば、ビーチや公園で四つ足で小走りしたり、飛び跳ねたり、徘徊したりする軽妙で愉快な動画もある。
またある動画では、若者たちが学校での授業を終えて帰宅し“本当の自分”をさらけ出した姿を自画撮りしている。それはもちろんシアリアンとしてリラックスして過ごすひと時だ。ちなみにシアリアンの多くは同一視する動物のマスクを着用している。
ほとんどのシアリアンは自分を特定の動物であると認識しているが、複数の動物種の合体であると認識している者もいるという。さらに一歩進んで、今はいない絶滅した動物種であると認識しているシアリアンもいるということだ。
■人類の“退化”の兆候なのか?
TikTokユーザー「5tinky.cat」のOpalは、2022年からネコのライフスタイルを共有する動画を投稿している。66万人以上のフォロワーを集めているOpalは、ネコの習性や動きを披露する短い動画クリップを頻繁に投稿し多くのファンを獲得しているのだ。
彼のあるビデオでは、ネコのシアリアンが歩いていて転んで丸くなる様子が収められている。キャプションには「よく言われるように、ネコはいつも足から着地する」とのコメントが記されている。
これらのシアリアンたちの中には、イギリス中の“同好の士”とつながることができる交流会を組織している者もいる。シアリアンは通常、自分が認識している動物のマスクと尻尾を着用しており、多くはカメラの前で素顔を明かすことはない。
シアリアンたちの動画を見た一部のTikTokユーザーはその光景を「奇妙」、「普通ではない」、「行き過ぎ」と評している。しかし好意を抱いたあるユーザーは「シアリアンの友達がとても欲しい」とコメントし、またある者は「自分もシアリアンであることをカミングアウトする必要があると感じているが、誰にどうやって伝えたらいいのか分からない」と書き込んでいる。
昨年6月、小学校校長のキャサリン・バーバルシン氏は教室でネコのしっぽや耳をつけているイギリスの子供たちに注意したというが、学校で動物としての姿を見せることを許される子どもたちが増えているため、生徒を前にした大人たちの権威は「とうの昔になくなった」と語っている。
アダルトな世界の“プレイ”としてイヌやネコになるという趣味世界はあるのだろうが、動物であることが“本当の自分”であるという若者たちが増えているのはやや不気味であるかもしれない。高い若年層失業率が問題になっている中国の“寝そべり族”の若者の一部はさらに進んで“四つん這い”になっているともいわれているが、そこにはシアリアンに通じるものがあるのだろうか。人類の“退化”の兆候ではないことを願いたいものである。
参考:「Daily Star」ほか
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2024.10.02 20:00心霊動物と自認し四つん這いで生活するイギリスの十代の若者「シアリアン」が急増のページです。動物、キャラクター、性癖、四足歩行、SNSなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで