我々の世界は1881年に終わっていた!? 伝説の予言者マザー・シプトンの戦慄予言とは?

 フランスの大予言者ノストラダムは詩で予言を残し、それは主著『百詩篇』にまとめられているが、実はほぼ同時代、イギリスの予言者マザー・シプトンも同じく詩作を通して予言を残していたことをご存知だろうか?

 かつて存在したミステリーニュースメディア「EWAO」によると、マザー・シプトンことアーシュラ・サウセイルは、1488年頃に英ヨークシャーのネアズバラに生まれた。望まれぬ子だったようで、出産直後に実母に養子に出されたという。その容貌の醜さから悪魔の子とも噂されたそうだ。その生涯はほとんど知られていないが、1561年に亡くなるまで書き溜めた予言は驚くべき正確さだと言われている。たとえばこんな予言を残している。

我々の世界は1881年に終わっていた!? 伝説の予言者マザー・シプトンの戦慄予言とは?の画像2マザー・シプトン「Wikipedia」より引用

「世界中で人々の思考が空を飛ぶ。瞬きする間に伝達される。そして、水が驚くべきことをするようになるだろう。どれほど奇妙でも、これは現実になる」

 電話、ラジオ、テレビ、インターネットの登場を予言していると解釈できる。予言の後半は、巨大ダムや水力発電のことを指しているようだ。

「誇り高き人々が小高い丘を馬でもロバでもないものに乗って通るだろう。水の下で人々は歩き、乗り物に乗り、眠り、喋るようになるだろう」

 小高い丘は高層ビル群を指しているようだ。馬でもロバでもないものは自動車のことだろう。予言の後半は、潜水艦やスキューバダイビングのことだと解釈できる。

 このように驚くべき正確さで未来を見抜いていたマザー・シプトンは、なんと第三次世界大戦の勃発も予言していたというのだ!

「ガブリエルが海辺に立つとき、嵐が吹きすさび、海がうなりをあげる。そして、ガブリエルが笛を吹くと、古い世界が死に、新しい世界が生まれる」

 これは、『ヨハネの黙示録』に書かれている「黙示録のラッパ吹き」を指すという。同書によると、第7のラッパ吹きがラッパを吹くと世界が終わるとされている。

我々の世界は1881年に終わっていた!? 伝説の予言者マザー・シプトンの戦慄予言とは?の画像4岩に彫られたマザー・シプトン「Wikipedia」より引用

「7日7晩の間、人々は驚くべき光景を目の当たりにする。波は信じられないほど大きくなり、浜辺を襲う。それから、山々がうなりをあげ、地震が大地を割るだろう」

 これは、隕石が海に落下し、巨大津波、噴火、地震が起こることを意味しているという。

「恐怖にかられた人々は津波、殺人、暴行から逃げるが、血の海に沈む。人類の手はあらゆる土地を汚す」

 これは、自然災害をきっかけに世界が第三次世界大戦に突入することを意味しているという。自然災害と戦争は一度は収束するが、再び隕石が衝突し、さらなる災害がもたらされるそうだ。そして、

「遠くの土地で、何人かの人々が、ああ、こんなにも小さな集団が固い丘を離れ、地球に広がっていくのだ」

 これは、第三次世界大戦のわずかな生存者がシェルターから出てくることを意味しているという。また、聖書の文言「死者が墓から出てくる」と重ね合わせて読むこともできるだろう。

 恐ろしい予言だが、ここで気になるのは第三次世界大戦がいつ始めるのか、という点だ。マザー・シプトンは戦争の開始時期は明確に述べていないが、世界の終焉の日は書き残している。それには、「世界は終焉を迎える。1881年に」と書かれているという。

我々の世界は1881年に終わっていた!? 伝説の予言者マザー・シプトンの戦慄予言とは?の画像5マザー・シプトンの洞窟「Wikipedia」より引用

 ……これは何かの間違いではないだろうか? この予言の通りだとすれば、我々の世界は一体何だというのだろうか? ここで早まってはいけない。先ほどの予言をもう一度読んでみると、はっきりと「古い世界が死に、新しい世界が生まれる」と書いてあるのだ。つまり、1881年に終わった世界は旧世界であり、我々はその後の新しい世界を生きていると考えることができるだろう。

 だが、そうは言っても1881年に世界が終わるような大事件は起きていないではないか……。もしかしたら、我々の気付かぬ間に現実の世界は終わりを迎えており、今の我々は別に創造されたホログラフィック空間に生きているのかもしれない。あるいは、世界を創造したプログラマーが1881年にリセットをかけた可能性もあるだろう。多様な解釈が可能だが、読者はどう思われるだろうか?

 とはいえ、実は上に挙げた予言は17世紀にマザー・シプトンの伝記を著したリチャード・ヘッドという人物や、19世紀の人々らによって捏造されたもので、彼女の本当の予言ではないという見方も強い。しかしながら、長きにわたって伝えられている背景には、虚が実になったものも多々あるからではないだろうか――。

参考:「EWAO」ほか

 

※当記事は2018年の記事を再掲しています。

TOCANA編集部

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