未公開音源が公開!カルトリーダーで殺人犯「チャールズ・マンソン」には余罪があったのか

画像は「Wikipedia」より

 ヒッピー隆盛時代の集団生活コミューン「マンソンファミリー」のリーダーで殺人犯のチャールズ・マンソンにはまだ余罪があったのか――。生前に獄中で収録されたマンソンの未公開インタビュー音源が遂に世に公開された。

■マンソン「ビーチには死人を何人も残していった」

 1960年代後半から70年代にかけてアメリカで隆盛したヒッピー・ムーブメントの“影の代名詞”であるカルトリーダーで殺人犯のチャールズ・マンソン(1934-2017) だが、これまで未公開であった彼のインタビュー音源が新たなドキュメンタリーシリーズ『Making Manson』で初めて明らかになっている。

 チャールズ・マンソンが率いていた集団生活コミューン「マンソンファミリー」のメンバーは、1969年のテート・ラビアンカ殺人事件をはじめ、4カ所で9件の殺人に手を染めた。

 2017年に獄中で83歳で死亡したマンソンだが、さらなる殺人を暗示しているようにも思える新たな録音テープが見つかった。マンソンは何を語っていたのか。

「ほら、誰も知らない私の人生のすべてがここにある」と、新しいドキュメンタリーシリーズ『Making Manson』で使われた録音テープの1つでマンソンは語っている。

「しばらくメキシコに住んでいたんだ。アカプルコに行って、車を何台か盗んだ。自分の手に負えないことに巻き込まれたんだ。殺人にも2回巻き込まれた。メキシコシティに357マグナム弾を置いていったし、ビーチには死人を何人も残していった」(マンソン)

 どこかのビーチにマンソンの犠牲者の遺体が埋められているというのだろうか。

 マンソンの仲間や、元同房者のフィル・カウフマンもインタビューを受けていてその音源が残されている。

「チャーリーは悪人でありながら、それを表に出さないのがとても上手だった。当時の彼のゲームプランに反するものは何でも彼は潰していたが、ベルベットの手袋をはめてそれをやっていた」(カウフマン)

 マンソンファミリーは、映画監督のロマン・ポランスキーの妻で妊娠中のハリウッド女優シャロン・テートを含む9人を殺害した。

 マンソンの若い信者の1人、スーザン・アトキンスは1969年8月にテートを刺殺し、女優の血で家の玄関に「PIG」と殴り書きを残したのである。テートの家にいた他の4人も残忍に刺殺された。

 翌日、ロサンゼルスの裕福なカップル、レノとローズマリー・ラビアンカもマンソンファミリーによって殺害された。これらの殺人事件は、総称してテート・ラビアンカ殺人事件として全米を震撼させた。

 マンソンは殺人現場にはいなかったが、信者に7件の殺人を指示したとして殺人罪で有罪判決を受け、その後は服役したまま老衰で死亡した。はたしてマンソンとマンソンファミリーにはまだ明らかになっていない余罪があるのだろうか。半世紀以上前のカルト殺人事件にひょっとすると新たな展開が待っているのかもしれない。

参考:「Daily Star」、「BBC」ほか

文=仲田しんじ

場末の酒場の片隅を好む都会の孤独な思索者でフリーライター。
興味本位で考察と執筆の範囲を拡大中。
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