チャールズ・マンソンはCIAの「洗脳実験MKウルトラ」の被害者だった!? 伝説のカルトリーダーに新説登場!
2017年に獄中で死亡した伝説のカルトリーダー、チャールズ・マンソンとはいったい何者であったのか。昨年に出版されたノンフィクションから、これまで知られることのなかったマンソンの闇の部分が照らされつつある。
■狂気のカルトリーダー、チャールズ・マンソン
1960年代、70年代のアメリカで巻き起こった“ヒッピー・ムーブメント”をネガティブに象徴する人物の1人がチャールズ・マンソンだ。
マンソンは1960年代末から1970年代の初めにかけて、カリフォルニア州にていわゆる「マンソン・ファミリー」と呼ばれるヒッピーのコミューンを率いて集団生活し、“カルトリーダー”として一味を指揮していた。
1969年8月にファミリーのメンバーたちがマンソンの命令でハリウッドの人気女優、シャロン・テートらを殺害して社会に衝撃を与える。実行犯のメンバーはもちろん、リーダーのマンソンも逮捕されて死刑判決が下るが、カリフォルニア州の死刑の一時的撤廃に伴い終身刑に減刑となり、マンソンは2017年11月19日に獄中死した。
マンソン・ファミリーはまさに狂気のカルト集団であり、マンソンは悪魔のカルトリーダーということになるのだが、その実態はどんなものだったのか。
1974年にマンソンとマンソン・ファミリーについてのノンフィクション『Helter Skelter』(カート・ジェントリー、ヴィンセント・バグリオーシ共著)が出版された。同著によればビートルズの同名楽曲からマンソンはインスピレーションを得ていて、マンソン・ファミリーはやがて勃発する黒人と白人による“人種間戦争”に備えていたことが記されている。ファミリーは銃器で武装し、定期的に軍事訓練も行われていたという。
マンソン・ファミリーは狂気のカルトリーダーによる狂信的カルト集団ということになるが、はたしてこうした認識だけで終わらせてしまってもよいものなのだろうか。
昨年出版された『Chaos: Charles Manson, the CIA, and the Secret History of the Sixties』(トム・オニール著)はマンソンとマンソン・ファミリーについて新たな視点をもたらす内容になっている。
1999年からマンソン・ファミリーの研究を始めたというトム・オニール氏だが、この『Chaos』は映画雑誌『Premiere』で執筆した記事を契機に20年に及ぶ綿密な調査と、関係者への数百ものインタビューを重ねて生み出された400ページに及ぶ労作だ。
ではオニール氏によってもたらされた“新たな視点”とは何なのか。それはマンソンとCIAのつながりである。
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