知られざる未確認生物 「シープスカッチ」〜白いもの(White Things)の伝説〜

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 深い森の中で暗闇に潜む、誰も見たことのない謎の生物がいる―――。アメリカ・アパラチア地方に伝わる「白い怪物」の物語は、人々の想像力をかきたて、恐怖と興奮を呼び起こしている。

白い怪物の衝撃的な目撃証言

 2004年7月、ケンタッキー州ブレッキンリッジ郡で、ハンターのダコタ・チークスとリッキー・ジョイスは衝撃的な出来事に遭遇した。まず最初に、彼らは飼い犬が首を完全に180度回されて殺されているのを発見したのだ。

 犬の死因があまりにも不可解だったため、二人は周辺を徹底的に捜索することを決意した。最初の日は何の収穫もなかったが、2日目の夕暮れ時、彼らは墓地の先の開けた地帯で、人間離れした巨大な生物を目撃した。

 チークスの証言によれば、その生物は人間よりもはるかに大きく、少なくとも身長2.7メートルはあったという。真っ白な毛皮に、鋭い爪を持つ怪物は、二人を見るや、「人間離れした、腹の底から響く獣の唸り声」を上げ、彼らに襲いかかってきた。二人は恐怖のあまり必死に小屋へと逃げ帰ることになった。

「白いもの」の伝説

 この生物は「シープスカッチ」と呼ばれ、ビッグフットに似ているが、羊のような白い毛皮と曲がった角を持つ独特の姿をしている。地元では「白いもの(White Things)」「白い悪魔」「悪魔の犬」など、さまざまな名前で恐れられている。

 アパラチア地方には、この白い怪物にまつわる興味深い目撃証言が数多く存在する。1929年7月、西バージニア州の炭鉱労働者フランク・コズルは、森の中を歩いていた際に大きな白い生物に襲われたと報告している。驚くべきことに、生物の歯と爪に触れたにもかかわらず、コズルの体には一つの傷もなかったという。

 白い怪物の目撃は、アパラチア地方に限定されるものではない。約150年前からハッピーホロー地域で語り継がれており、最も最近の目撃情報は2000年代初頭、ガンターズビル州立公園でキャンパーが白トラのような生物が鹿を食べている姿を目撃している。

 さらに北部では、2008年にペンシルベニア州カーボンデールで、「ペンシルベニア白色ビッグフット」と呼ばれる白毛の未確認生物の動画がオンラインに投稿された。この衝撃的な映像は、白い怪物の存在を主張する者たちの間で大きな話題を呼んだ。

謎の白い生物の正体

これらの「白いもの」の正体については、さまざまな憶測がある。第二次世界大戦の軍需工場の汚染が原因だとする説や、アルビノの捕食者を誤認したにすぎないとする懐疑的な見方も存在する。

 一部の研究者は、「白いもの」が実は二種類の異なる未確認生物を指している可能性があると考えている。角のある毛むくじゃらの人型生物と、猫や犬、熊に似た四足の生物である。

 アラバマ州やペンシルベニア州でも同様の目撃情報があり、その謎は広範囲に及んでいる。しかし、今のところこれらの生物の正体は解明されていない。

 暗い森の中には、まだ誰も知らない生物が潜んでいるかもしれない。

参考:Mental Floss

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