恐竜は山奥で今も生きている!?全長15メートル、体重40トンの“ケラトサウルス”か… 探検隊の衝撃目撃談

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 はるか大昔に絶滅した恐竜だが、“生きた恐竜”とも呼ばれるコモドドラゴンは今でも健在だ。とすれば、恐竜もまたどこか人跡未踏の地でヒッソリと生き長らえているかもしれない? かつてカナダ北部の山奥で“生きた恐竜”が2度目撃されていたという記録が残っている。

■シカ狩りのハンターが巨大な足跡を発見

 かつてフランスで刊行されていた雑誌「Je sais tout」(1908年4月15日号)に掲載されたジョルジュ・デュピュイ氏による記事は、カナダのユーコン準州で目撃された「パートリッジ川の怪物」(Partridge River Monster)の遭遇体験談である。

 サンフランシスコの銀行家であるジェイムズ・ルイス・バトラー氏が地元の金鉱労働者であるトム・リーモア氏の助力を得て当時の金持ちの趣味の1つであったヘラジカ狩りに出かけた時の話である。ユーコン準州クリアクリーク一帯を歩き回った2人は、3頭のヘラジカの足跡を発見した。

 気づかれないように足跡の先を追った2人だったが、しばらくするとついにヘラジカの姿が視界に入った。腰をかがめて様子をうかがっていた2人は、シカたちの異変に気づく。

 1頭のシカが森の木立の奥を見て突然怯えたような挙動を見せ、ほかの2頭も“それ”に気づいたのか3頭とも、パニックを起こしたようにその場を足早に去っていったのだ。

 何が起こっているのか状況が飲み込めない2人であったが、ハンティングを諦めたわけではない。再びシカを追っていくと、ぬかるんだ地面に深々とプレスされたとてつもなく巨大な足跡に出くわすことになった。

 足跡の幅は75センチ、長さは150センチもある巨大なもので、左右の足跡の間には60センチほどの尻尾を引きずったような跡もあったということだ。2人はその足跡が向かう先を追って行くと、パートリッジ川に入水する格好で途絶えていた。

 ただ事ではない事態に直面していると考えた2人は、いったんアームストロング川にあるキャンプ地に戻り、支援を要請することにした。そしてそこで出会ったのが、この記事を執筆したジョルジュ・デュピュイ氏とフランス人宣教師のピエール・ラヴァニュ氏、加えて地元の5人のネイチャーガイドであった。

 こうして探検隊としてチームを組んだ彼ら一行は、巨大な足跡の謎を突き止めるべくキャンプ地を後にしたのである。

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■“パートリッジ川の怪物”はケラトサウルスなのか?

 ひとまず一行は巨大な足跡が途絶えているパートリッジ川の河原に向かった。だが“その時”は予想よりも早く訪れた。巨大な足跡の主の姿をついに目撃することができたのだ。

 二足歩行の巨大な生物は全長は15メートルほどで体重は40トンはあろうかという怪物で、体表はイノシシの毛皮のような粗い獣毛に覆われていた。大きな口には鋭い歯がびっしりと生えていて、鼻の上には1本のツノが突き出ていた。

 彼らはこの時、辺りを歩き回り斜面を登るこの巨大な獣の様子を10分以上にわたってじっくり観察することができたという。息をのみつつも綿密に観察できた彼らは、この生物はティラノサウルスなどのような“恐竜”であり、かつて北米大陸にいたとされるケラトサウルス(ceratosaurus)であると確信するに至ったという。

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ケラトサウルスの骨格の鋳造物 By Jens LallensackOwn work, CC BY-SA 4.0, Link

 この後彼らは探索を断念してキャンプ地に戻ったのだが、さらに人数を増やし武装を固め、再びこのモンスターに対峙することを画策するも、残念ながら周囲の理解を得られず、この件はこれでいったん終了となった。

 しかし興味深いことに宣教師のラヴァニュ氏は別の年にもう一度同じ場所でこのモンスターを見たと話している。季節は冬で、凍った川沿いを歩いていた怪物は、口に死んだカリブー(トナカイ)をくわえていたという。

 その後に“パートリッジ川の怪物”と称されることになったこの目撃談は、一般にはこれまで何度も忘れ去られそうになったが、未確認動物学(cryptozoology)の世界ではよく議論されたという。注目すべき議論の1つは、このモンスターがケラトサウルスのような恐竜であるとすれば尻尾を地面から引き上げた状態で歩くため、最初の足跡の目撃談で報告されている尻尾を引きずった跡については疑問視されてくるというものだ。

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画像は「Wikipedia」より

 そしてこれ以降、この地域から同様の目撃報告がないことも気になる点だが、ひょっとすると現在ではハンティングなどでこの奥地を訪れる者が減っているのかもしれない。今後思わぬ展開を見せる可能性はゼロではないだろう。引き続き関連する情報をチェックしていきたい。

参考:「Mysterious Universe」、ほか

 

※当記事は2019年の記事を再編集して掲載しています。

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文=仲田しんじ

場末の酒場の片隅を好む都会の孤独な思索者でフリーライター。
興味本位で考察と執筆の範囲を拡大中。
ツイッター @nakata66shinji

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