幻覚剤「アヤワスカ」精神的健康と癒しに効果アリ!?大規模調査で判明
南米アマゾンの伝統的な飲料アヤワスカ。その精神的健康への効果について、過去最大規模の調査が行われた。結果は、アヤワスカの使用と精神的健康の改善に関連性があることを示唆している。しかし、その効果は神秘体験の強度、自己洞察、コミュニティとの繋がりなど、複数の要因に左右されるようだ。
アヤワスカ:伝統と現代における使用
アヤワスカは、アマゾンの先住民族が、精神的な癒しを求める儀式で伝統的に使用してきた向精神性飲料である。つる植物、バニステリオプシス・カーピ(Banisteriopsis caapi)とサイコトリア・ヴィリディス(Psychotria viridis)の葉を組み合わせて作られ、幻覚作用のあるDMT(ジメチルトリプタミン)と、DMTを経口摂取した際に活性化させるβ-カルボリンが含まれる。これらの成分が強力なサイケデリック体験を引き起こす。
近年、アヤワスカは伝統的な枠を超え、世界中で使用が広がっている。パーキンス氏らはアヤワスカの精神的健康への効果とリスクを調査するため、50カ国以上、7576人の参加者を対象に大規模な調査を実施した。
調査結果:精神的健康の改善と潜在的リスク
調査の結果、アヤワスカの使用頻度が高いほど、精神的健康状態が良好であると報告されていることが分かった。これは精神疾患の診断歴の有無にかかわらず、一貫した傾向だった。神秘体験の強さや自己洞察の深さも、肯定的な結果に関連していた。特に、過去に精神的健康問題を抱えていた人にとって、アヤワスカの主観的な体験が治療効果に寄与している可能性がある。
また、アヤワスカを共同体の中で使用した人は、そうでない人よりも精神的健康状態が良好で、個人的な成長も大きいと報告した。これは、アヤワスカを使用する際の社会的な文脈の重要性を示唆している。
しかし、一部の参加者は、アヤワスカの使用中に極度の恐怖やパニックを経験したと報告しており、これは精神的健康状態の悪化と関連していた。また、アヤワスカ体験を消化吸収し、日常生活に活かせなかった人は、精神的な健康面や幸福度において、低いスコアを示した。これらの結果は、アヤワスカの使用には、事前の準備、サポート、そして体験後の適切なケアが不可欠であることを示している。
なお、今回の研究はオンライン調査による自己申告データに基づいているため、因果関係を証明できないという限界がある。また、アヤワスカはすべての人に有効とは限らず、効果は使用環境や個人の心理的・感情的な準備によって大きく異なる可能性がある。
今後の研究では、アヤワスカ体験の前後を含めた追跡調査や、管理された環境下での臨床試験が必要とされる。アヤワスカの治療効果に寄与する具体的な要因の特定も重要な課題である。
アヤワスカは、精神的健康に良い影響を与える可能性がある一方で、リスクも存在する。適切な情報とサポートを得た上で、慎重に使用する必要があるだろう。
身近なところではTOCANA総裁の角由紀子がペルーでアヤワスカを体験してきたが、果たして精神的に良い影響を与えたのだろうか…。
なお、角由紀子のアヤワスカ体験は、この度漫画化されている。アヤワスカ以外にも体当たりのスピリチュアル体験談が満載なので、気になる人はぜひチェックしてみてほしい。
参考:PsyPost、ほか
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2024.10.02 20:00心霊幻覚剤「アヤワスカ」精神的健康と癒しに効果アリ!?大規模調査で判明のページです。南米、幻覚、精神、アヤワスカなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで